【山記録】
日時天候 2007年05月20日(日)曇り/山頂は荒天
山名標高 竜ケ岳(1093.6m.)
山域 鈴鹿
コースタイム
駐車地(08:25)〜白谷峠(09:10-15)〜三叉路(09:45-50)〜源流クラ(11:05-10)〜P915付近平地(12:00-50)〜竜ケ岳(13:45-50)〜石榑峠(14:40)
総タイム(休憩80分程度含む)
距離/累積高度差
人数等 iygsuzuka25名 大井谷源流

【軌跡ログ

【足跡】
<鈴鹿の秘境>
 大井谷から竜ケ岳へ初めて登る。
 大井谷の源流は、滅多に人の来ない山奥で動物たちの別天地であろう。
 そこには、白骨化した立派な角を持った鹿の屍体が転がっていた。
 環境は、水・滝・岩・緑の美しい天地で久しぶりに感動の覚える山行きであった。

<国道改良工事中> 
 R421号は今、大規模な改良工事が行われているので車で石榑峠を抜けるのは悩ましい
 いずれからも狭くて対向が厄介である。行きは滋賀県側から、帰りは三重県側へと無事通り抜けた。帰路、この国道を歩いていたら、両県以外の車も多く走っていたのにはびっくり。

<古語録谷から入る>
 午前8時過ぎ、石榑峠手前から歩いて20分ほどにある道路脇に車を駐車。
 駐車地に近いところから西白谷峠へ取次ぐ山道に入る。
 僅かな踏み跡が付いている。巻きながら北方向に下ると古語録谷に出る。少し坂を上り沢に出る。一人で渓流釣りをしている人がいた。その先に二股を左の谷に入り白谷峠へ出たと思うが、沢が入り組んでいて記憶が定かでない。西白谷に入ると道は明瞭となる。峠で一服して白谷を下る。白谷を流れる水量は少なく幅も広く傾斜も比較的緩やかで歩きやすい。緑に覆われた明るい谷で雰囲気がとてもよい。

<秘境大井谷>
 1時間余で三叉路に付く。ここは交通の要所。境は分からないが下は叉川、上は大井谷である。ここは白谷と比べ水量も多く谷間は険しい。これは手強いぞという感じがした。
 気を引き締め谷に入る。
 水の流れは速いが幅は広くないので怖さはい。
 だが、ルート読みを間違うと大岩やガレが待っていた。崩壊地もたびたび出会う。正規のルートはないんだからここは感と経験がものをいう。
 奥に進むと大型の鹿が白骨化した鹿の屍体が転がっていた。
 殿方がこれを広い丁寧に洗う。長年、山を歩いてきた功績に勲章を貰ったようなものだと喜んで手入れをしていた。立派な家宝になるだろう。
 静寂な山の谷間に滝の背音が聞こえる。その音色は時には激しく時には優しい。岩を飛び右岸に出て斜面を上がるとまた違った滝が見えた。緑と水の美しい景観に心洗われる谷であった。
 11時過ぎ、源流のクラに到着。
 左叉は静ケ岳へ右叉は竜ケ岳への直登である。
 手前の尾根に取り付くが、凄い急登で喘ぐ。
 沢では余り感じなかったが、高度を上るたびに風が強くなる。
 通常なら一枚脱いで坂道を上るのだが、今日は逆に長袖を重ね衣した。雪山でもこんな経験はなかった。

<寒い昼食>
 P900メートル付近に来ると、緩やかな斜面となる。
 風の当たらぬところを探して食事をとるが、体温が奪われ寒さでじっとしていられない。
 更にジャージにカッパを着るがまだ足りない。もう着るものはなし、皆震えながら食事をする。仲間からポットの湯を少しいただいたのが、何よりもご馳走だった。

 ここから竜ケ岳まで高度差150メートル。この先は笹の海である。
 思ったより強敵で一歩一歩笹を掴みながら、「よいこらしょ」である。
 前を歩いた人のルートは直ぐに消えてしまう。肩あたりまで笹が茂っているので先の人も見づらい。そこに道がありますかと逆に聞かれる始末。もがきながらも何とか上に来ると背も低くなり見通しがはっきりした
 
<天候悪化>
 竜ケ岳まで約400メートルほどの尾根に出る。
 風はますます強くて前向きに歩く。5分ほどで山頂に着く。風強くガスに覆うわれ周囲は何も見えぬ、寒くて早々に退散する。
 石榑峠へと下る。
 高度を下げると風は嘘のように鎮まる。それにより気温も上昇し、重ね岩付近に来ると寒いという感じはなくなった。その辺りからシロヤシオが次々と花を咲かせている。
 今日の中日新聞には、御在所ケ岳のシロヤシオの情報が載っていたが、竜ケ岳も今週末が見ごろではないだろうか。

【古語録谷へ】

釣り人がいた。

【白谷峠を越す。峠付近】

右、白谷峠。

明るい白谷を下る

白谷は、新緑に覆われ空も見え明るい歩きやすい。大石に波紋がある。

三差路
左、叉川。
右、大井谷。
左横、白谷

【大井谷を遡上】
 静寂な山の谷間に滝の背音が聞こえる。その音色は時には激しく時には優しい。岩を飛び右岸に出て斜面を上がるとまた違った滝が見えた。緑と水の美しい景観に心洗われる谷であった。

【源流付近の美しい滝】
 滝が幾つも出てくるので変化のある楽しいコース

【源流クラ付近】
 源流クラ付近。右岸は、静ケ岳側の斜面で新緑の美しい二次林を形成している。

【谷を離れ尾根に上がる】


【昼食地】
 真冬並みの低温と強風で風の当たらぬところで昼食をとるも、アチコチデ寒い寒いの声あり。

【竜ケ岳山頂は荒天で早々に退散する】
 石榑峠へ下る道は、白ヤシオが多く咲き新鮮な気分にさせてくれた