【山記録】
日時天候 2008年2月17日(日)大雪
山名標高 アミダ峰(670m)  
山域 鈴鹿
コースタイム
野鳥公園へ駐車(9:05)芹川橋(9:30)林道輪カン装着(9:439:55)P580付近で昼食(12:0512:55)芹川橋へ戻る(14:10)~野鳥公園へ駐車(14:30)
総タイム5時間25分(休憩60分程度含む)
距離/累積高度差
人数等 iYGsuzuka 調宮神社から入る

【軌跡ログ
左、
鳥瞰図

【足跡】
<赤福餅>
 伊勢の赤福餅が「再生餡」を使用していたことから1年営業を停止したことは全国的なニュースとなりテレビやマスコミが大騒ぎした。昨年秋、営業を再開したので赤福ファンのi嬢さんから再開したのでぜひ買って来てほしいと頼まれていた。
、山行き前日、営業しているのは地元(宇治三店舗)のみ。二個入りの餅は、午前中で全店売り切れたとのこと。
 仕方なく山行当日(17日)買うことにした。
 午前4時40分赤福本店前に着いたら既に100人ほど並んでいた。
 午前5時、内宮の参拝ができる時間に合わせて赤福も営業を始めるのが300年の習わしである。
 店員が配る熱いお茶を飲みながら待つこと20分、ようやく品物を手に入れ車に戻る。

<R1号線大雪の鈴鹿峠越え>
 5時30分。国道23号線の起点(伊勢市中村町)から、1号線鈴鹿トンネルを超え国道306号多賀大社(滋賀県)近くまで走ることになる。距離にして130キロ・2時間余(早朝に限る)の移動である。
 この季節の難関は、鈴鹿トンネル越えである。
 二週間前のこと、
 車が渋滞し(国道1号線関付近)、時間経過で山行きをキャンセルした苦い思い出もあり。
 今日の天気予報は、三重県北部と滋賀県全域に大雪注意報が出ていたので、鈴鹿トンネル越えは厳しいので諦めようかと思ったが、(赤福も買ってしまったので)戻るのを覚悟で突っ込むことにした。
 津市芸濃町付近に来ると経ケ峰や錫杖岳が見えてくるが、二週間前とは違って真っ白で周りの景観も雪国に来たようである。
 関で国道1号線に入るが渋滞はなし。
 道路は、所々で凍結はしていたが坂道も40キロ程度なら滑ることもなく無事通過する。
 鈴鹿トンネルを抜け滋賀県側に入ると雪深しの様相である。
 国道(1号・306号)完全に除雪されている。いつもより走る車は、少なく走りよい。鈴鹿越えは、さすがに軽は見かけなかった。

<河内に来ると道路事情一変する>
 多賀大社を過ぎると間もなく久徳で国道と離れ、県道17号に入る。
 道路事情は、一変する。
 雪で道幅は狭まり、タイヤ跡の二本のレール上を走ることになる。
 スタッドレスを履いた我車(四駆のレガシイー車は、雪や氷を蹴散らし頼もしい走りであるが、雪は深くなるばかりで不安が募る。
 河内の手前で仲間の車が2台見えた。スコップで道路端の雪を除け駐車スペースを確保してくれていたので、そこへ留めさせてもらう。
 偵察車が先の様子を見に行ったとのことで暫くここで待機する。
 15分ほどで偵察車が戻ってきた。
 この先は、除雪車が作業をしているので、通行できないとのことで、霊仙山行の予定を変更する。
 鍋尻山との声も聞こえる。
 リーダは、危険を避けるため近くのアミダ峰へ行くと決めた。
 車をUタンさせるのが、これまた大変難しい。滑るので数人が後ろから押している車も見受けた。
 それにしても、鈴鹿トンネルから、前を走っていた山仲間のNさん(鈴鹿市在住)のデミオ車が見当たらない。遅れてやってきた。
 彼の話によると県道に入るとスピンしたとのこと。
 地元の人に押して貰って脱出したが「ここは四駆でないと走れないと」お叱りを受けたとのこと。
 登山口の調宮神社手前まで戻り一時停車する。
 橋を渡らなければいけない。前は、雪の壁で断念する。
 結局、県道入口の公園までバックして車を留め歩いて調宮神社に向かった。
 参加予定のI嬢の車は最後まで現れず赤福を食べられなかった。
 
<アミダ峰に変更>
 天気予報のとおり大雪が降り続いている。
 風があれば当然中止になるのだが幸いにも風弱く決行することになった。
 リーダからコースの説明を受ける。
 「林道を歩いて峠に出てアミダへ登る。帰路は、杉坂道を下る」とのことだが、この大雪では何処まで行けるか分からない。引き返すこともありとのこと。
 野鳥公園内の休憩舎で
 カッパ・スパッツ・ゴーグル・手袋など防寒衣を着用。
 アイゼンを付けている人もいて完全武装である。ダブルストックを持つ。雪が目に入るような豪雪ではGPS・カメラの防水も欠かせない。
 9時05分公園を出発する。
 集落の道を通り県道に入る。人も車も見当たらず息を殺したように静まりかえる。芹川に架かる橋を渡り調宮神社まで25分かかる。

<大雪で前進阻まれる。その先、小雪崩発生>
 神社から左に林道へ入る。15分ほど歩くと右手に大きな谷に出る。この先からは勾配がきつくなるのでスノ-シュ-・輪カンを装着する。
 雪質は、昨晩降った新雪で軽くてベタ付かず。良質の雪だが、これが我々の前進を阻む。
 甚目寺の山男がグイグイと引っ張る。スノ-シュ-
・輪カン隊が後を追う。しかし、吹き溜まりのところに来ると太もも辺りまで沈む。雪がふわふわなのでスノ-シュ-も輪カンも効果なし体力勝負である。
 トップを交代するも長くは続かない。歩くペースはどんどん落ちているのにかなり登ってきたように思うがGPSの高度計を見てがっかりする。
 カーブがきつい樹林帯が続くーー。
 木の枝が積雪でお化けのような恰好をし重そう。
 突然、頭の上から「ドカッ」とした雪が落ちてくる首筋に入り肝を冷やす。あちらこちらで雪煙が上がる。その都度ブレーキがかかる。樹林帯をなかなか抜けられない。
 12時を少し過ぎたところでようやく右側が開け明るい地点に到着した。
 峠まで後1キロとの声が聞こえる。リーダはここで食事にするとの指示で山側へ腰を下ろすと、上からどんと雪が落ちて背中を襲う。
 尻が沈んでしまい、前へ出るのも手で支えなければ脱出できない。その手も沈んでしまうのでバランスが崩れ前へ出られない。ストックを支えにしてようやく前え出る。
 40分ほど昼食をとる。
 少し先に小雪崩が発生し道が塞がれていた。
 リーダは、安全に帰ることを優先し元来た道を戻ると宣言した。

【登山口】
左、
調宮神社。
鳥居を潜り、左の林道を行く

【豪雪】
 急坂となりスノーシュー・輪カンを取り付ける

【苦戦】
 雪質は、新雪で軽くてベタ付かず。
 良質の雪が、我々の前進を苦しめる。

【ラッセルでヘバル】
 トップを交代しながラッセル。体力のない吾輩は直ぐヘバル。前を行く山男がうらやましい

【レンズに雪がかぶり撮影中止】
 この先、雪深し。
 1mも進むと木の枝からボタ雪が落ちて来てレンズは曇る。
 撮影困難となる。

【小雪崩発生現場】
左、
この辺りに来ると小雪崩が2か所発生していた。
 巻き込まれると危険なのでバックすることとなった。

【大雪の河内集落は、人も車も見当たらず息を殺したように静まる】