【山記録】
日時天候 2008年12月07日(日)・晴
山名標高 権現谷北尾根を行く
山域 鈴鹿
コースタイム
ケン原(8:30)~行者谷(8:55)~二股(9:50)~重谷源頭(10:10)~P563(10:40)~P568昼食(11:10-12:10)ー長サコ(12:25)~P713.8(12:47)~行者の森(13:20-30)~アケン原(14:15)
総タイム 5時間45分(休憩80分程度含む)
距離/累積高度差 歩行距離 約10 キロ
団体名等 iagsuzuka 権現谷

軌跡ログ・25000図赤線は上り青線は下り
 本コースは、
上級者向き。
登山口は、河内あけん原の民家の裏から入る。

【足跡】
<権現谷林道>
 林道歩きはとかく単調で退屈するものだが、この権現谷は変化があり歩いて楽しい。切り立った渓谷に付けられた道はさぞ難工事を思わせる。
 岩陰に氷柱も見られ時は冬の様相である。左に折れ30分も歩くと、「河内元行者窟」に着く。
 準備体操の気分で快い汗をかく
。 
 河内元行者窟」の直ぐ先の橋を渡ると行者谷への入口。ここが登山口ということになる。
 行者窟へは、一度入ったことがある。鎖を持ち約10メートル位這い上がった記憶がある。一番奥に窟があり、狭くて一人づつ交代でお参りした。


<行者谷/重谷>
 行者谷は、明るい谷である。
 水は流れていない。伏流となって岩の下を落ちているのだろう。
 谷沿いにある樹木はすっかり落葉し見通しがよい。分厚い落葉を踏みしめながら岩を縫うように沢を登る美しい渓谷に堪能した。
 厳しいところは、入口付近一か所(ロープあり)のみ。初心者でもクリアできる。
 
 重谷の入り口は、谷の上流部に来たという感じだったが、奥は手入れされた植林の平地が存在した。
 谷の上流部にこんな広い台地があるなんて特異だ。しかも暗いという感じのしない不思議な谷だった

 重谷源流部に来る。作業小屋の手前で左に折れ林道跡らしい荒れた道をいく。
 右は、作業小屋横にある崩壊した橋。
 コンクリートの部分が残る。林道があった痕跡を残していた。


<リョウシ・コザトが近くに見える>
 リョウシとコザトは、今年5月登ったので記憶に新しい山である
 最初のとっかかりが凄い急登だったこと。
 花が咲いていたこと。
 リヨウシの岩峰から見た西南尾根の迫力あるマスクは今も脳裏を離れない
 谷を歩いていたときも時折お山は見えていた
 女の人から「どちらがリヨゥシでコザトか」と聞かれる。
 実は、私も分からないとはいえず、いい加減に返事をしていた 方向が変わると山座同定は難しい。
 下の写真と地図を見て確認できた。Sさんすみませんでした。


<P598峰・長サコ>
 青空の下、冬枯れの自然林と植林のコントラストが美しい霊仙山が見えた。
 いろいろの場所から霊仙を見たが、新しい発見に自分も興奮せずにはいられなかった。まさに秘境の名山を見たとの実感である。
 長サコは、明るい鈴鹿の樹林が展開する癒しの森である。一度歩いたら誰もが山が好きになるだろう
 突然、山に爆音が轟く。
 二頭の大型の鹿が物凄いスピードで駈け下りてきた。アットいう間に自分の前を地響きをたて疾走していった
時速50キロくらい。体当たりされたら大怪我もしくは吹っ飛ばされ死亡したかもーー本当に怖かった
 大鹿の本性?オスがメスを追尾していたのか


<オオジャレの頭・行者コバ>
 苔むした石灰岩がゴロゴロしていて歩きにくい。
 灌木の間から南東に大きく展望が見えた。
 左にリョウシの屹立した山塊が険しい山壁を権現谷に落とす。その奥にコザトがある。

 オオジャレの頭付近から権現谷が見える深く切りこまれたV字谷を形成している。
 眼下に素晴らしい渓谷見えた。何か身震いがするような神秘的な気配を感じる。     
 
 行者コバは、灌木に覆われたゆとりの台地で絶好の休憩地。
 ササを掻き分け下りたが、左端にフラットなところもあり

 上手山からアケン原の尾根は、急激に落ちている。ガレて滑りやすいので要注意。   
         

<ルポ総括>
権現谷の北尾根を歩く人は殆どいない。
水のない灌木の明るい行者谷の沢登り。
不思議な台地を持つ重谷(かさねだに)。
P598から、雄大な霊仙山の眺め。
長サコは、鈴鹿の樹林で癒しの森。
P713.8付近、黄金色に染まる近江展望台の鋭鋒。
オオジャレの頭から、リョウシ・コザト・鍋尻山の山壁から眼下に深い渓谷。
休憩に最適な行者コバ、初冬の夕日を浴び温かい。
初冬と晩秋が同居していた上手山尾根。

<GPS>
 カ゜ーミン60csxは、悪条件でも衛星を完璧に捕えていたが、今回歩いた軌跡を見ると「権現谷林道P264先から行者谷へ入って1キロ辺りまで」飛びが見られた。
 寒さで電池が弱かったのか、深い渓谷で衛星状態が悪かったのか。原因は分からず。
 余分なトラックの軌跡を削除・修正をした

権現谷

左、権現谷。
権現谷は、変化があり歩いて楽しい
右、河内元行者窟。

【行者谷】
 行者谷は、明るい谷である。
水は流れていない
左岸側へ移動するとと間もなく二股に出る

二股の谷左へ重谷(かさねだに)入る
左、作業小屋。
右、作業小屋。横にある崩壊した橋。コンクリートの部分が残る。林道があった痕跡を残していた。
 重谷の入り口は、谷の上流部に来たという感じだったが、奥は手入れされた植林の平地が存在し

荒れた林道跡からリョウシ(右)とコザト(左)が見えた
 谷を歩いていたときも時もリョウシとコザトのお山は見えていたが、山座同定は難しい。
 この写真と地図を見て確認できた。

正面、リョウシ
奥、コザト

P598峰
 P598峰は展望台のようなところ。
右上、
正面に霊仙が大きく見えた
青空の下、冬枯れの自然林と植林のグリーンのコントラストが美しい霊仙が見えた。

長サコは、癒しの森

713.8峰から712峰へ
上、
 稜線を行く途中、北方向に眺望が開ける。陽があたり黄金色に輝く冬枯れの近江展望台。

左、
 713.8峰・712峰からの展望は樹林に覆われあまり良くない。
西方向に大きな山影がーーこの山は鍋尻山と名古屋のK 氏が話す。


P712からオオジャレの頭

左、オオジャレの頭付近から権現谷が見える深く切りこまれたV字谷。
右、オオジャレの頭

行者コバからアケン原へ下山

左、標高350メートル付近の紅葉。
右、行者コバ。灌木に覆われたゆとりの台地で絶好の休憩地。
左、
14時15分アケン原に下山。
上手山に太陽があたり権現谷は赤く燃えていた。