【山記録】 霊仙山は猛吹雪
日時天候 2005年02月20日(日)曇り/吹雪
山名標高 霊仙山(1083.5m)
山域 鈴鹿
コースタイム
今畑(8:40)〜汗ふき峠(9:40-50)〜おさる岩(10:50-11:00)〜霊仙山(12:05-40)〜落合登山口(15:20)
総タイム6時間20分(休憩タイム60分含む)
距離/累積高度差 沿麺距離 累積高度差(+1075m -1117m) 
団体名等 新ハイsuzuka31名

【足跡】
 <低気圧通過で山の天気は激変>
 予想も出来ない低気圧の通過で霊仙山は、吹雪で荒れ狂うた。
 視界が全く利かないので、山の大きい霊仙山を歩くことは相当なベテランでないと危険である。
 山を知り尽くしたリーダIさんのお陰で難しいルートも難なく歩け貴重な体験をすることができた。
 登り始めがこのような天気であれば、当然中止になるのだが、朝の天気予報では、曇り。
 この台風並みに発達した低気圧には全く触れられず、むしろ午後からは天気は回復するというようなことだったのだから、冬山の厳しさを知る山行きだった。

 登山口から三合目あたりまでは、雪の少ない道で風も弱くまずまず順調な出足である。
 四合目あたりから周りは白い雪となり小雪がちらついて来た。
 10分で見晴台五合目への標識を見て上っていく、10分以上かかって見晴台に着く。
 広場の先から琵琶湖や近江の山々が見えるのだろうが、今日は雲で何も見えぬ。
 それより琵琶湖から冷たい風が吹き上げてきて、気温が下がり一段と寒くなったので、防寒着を着用する。20分遅め歩きでお猿岩に着く。
 「お虎が池まで10分、頂上まで50分、経塚山まで35分の」標識も風と雪に埋まれている。
 凄い強風と雪が舞う荒れ模様である。これから先は、登山道は雪で消えて広い雪原となる。周りの景色も確認ができないので単独ならこの辺りで撤退していただろう。
 ここで、ワカンに履き替え雪中行軍で始まる。リーダが右側の谷へと指示する。
 お虎が池とはやや東の方向である。地図を見たらほぼ三角点へ直登するようだ。それにしても固い所と柔らかいところがあり区別がつかない。
 ワカンのない者は太ももの付け根まで突っ込み足を引き上げるのに苦労する。
 積雪は恐らく胸までくらいまであるのではないか。ワカンを歩いた人の位置と少しでもずれるとずるずると足を取られる。こんな豪雪を歩いたのは始めてである。それに台風並みに発達した強風で体が傾き踏ん張らないと前進できない。
 やっとのことで三角点に到着したら、猛吹雪で霊仙山と書かれた山名と標高の数字は、雪に埋もれて見えなかったので、手でこすり何とか写真が撮れた。
 吹雪で数メートル先の人も見えないし言葉も聞こえない。リーダが大きな声で固まれ離れるなと言って少し先の鞍部におり食事をする。
 コンパスを見なかったので、どの方向に下りたのか現在地が分らない。
 木の回りにリュックを下ろすが、尻に引いていたポリの敷物が、尻を挙げたとたんあっという間に天高く消えていった。
 食事を済ませるが寒くていられないので早々に出発する。
 5分ほどで最高点に到着。やっと休憩した位置が分る。
 それにしても風雪混じりの凄い強風が吹きまくる。霊仙山最高峰という標識も風で倒れていたので、立て直し写真を撮るが、また風で倒れてしまった。
 眼鏡のレンズが凍り見にくい。いよいよ西南尾根へ向かうが、ここから風が弱くなるのでは思っていたのだが、なんのことはないこのヤセ尾根にも容赦なく風が吹き荒れ、真っ直ぐ歩けない風速30メートルはあらんかの強風で足がすくわれそうになる。体の位置を変えスローで歩く。
 途中、反対方向から5名グループとすれ違う。お互いに気をつけて、大きな声で言葉をかけ別れる。
 尾根の先から笹峠までは一気に降りる滑りやすい道である。
 この下りは岩が凍っていて危険である転んだら大怪我をするので道を選びながら慎重に下る。
 やっと笹峠に来て風が治まる。霊仙口に着いたのは15時30分。6時間に及ぶ雪中行軍で今まで知りえなかった貴重な体験をさせてもらった
 Iリーダは、この山に何度も来ているのだかこれほど雪の多い霊仙山を歩いたのは今回が2度目。
 今日は、本当に厳しい山雪であったとの弁であった。
 この悪い気象条件に写真は、撮影は難しいのではと思っていたが何とか撮れていたが、レンズは奥までベタヘタに濡れていたので、ほこりやゴミが残るのではと後のツケが心配だ。

【落合から大洞谷へ】

 風も弱く順調に高度を上げていく。

【二合目汗拭き峠】

汗フキ峠。榑ケ畑からの道と合流地。

【四合目付近】

この辺りから小雪がちらつき周囲は雪景色になる。風が出てきた。

見晴らし台

見晴らし台で一服。

【お猿岩】

広い雪原。
ここからカンジキをつける。道は雪で埋まりトレスなし。尾根沿いに直進すればお虎ガ池だが、右よりの谷を回り頂上へ直に登る。

【霊仙山】
 霊仙山山頂標識。
山頂名は、雪に覆われていたので手でこすると字が読めた。
だが、ここは猛吹雪で視界なし。立っているのが危険なほど荒れていた。

【霊仙山最高峰】
 最高峰の標識も、倒れていたので、写真を撮る。 ここも猛吹雪で眼鏡が凍りつく眼鏡を外すと雪が目に入ってきてあけていられない。
 風速30メートル程度の猛威にタジタジする。

【西南尾根】
 荒れ狂う西南尾根。風に煽られ眼鏡は凍り歩くこともままならぬ吹雪が舞う。

【笹峠】
 

【今畑の廃村】