【山記録】
日時天候 2006年01月08日(日)
山名標高 高畑山((443m)・ヒヨノ(687.4m)
山域 鈴鹿
コースタイム
四手集落(9:15)〜四手林道〜登山口(10:05)〜P443(10:53〜11:00)〜杉坂集落(12:18〜12:57)〜多賀神木(13:45)〜杉坂を経て多賀町久徳(16:15)
総タイム 7時間(休憩ロスタイム140分含む)
距離/累積高度差
人数等 iygsuzuka

【足跡
<杉部落はゴーストタウン、豪雪で押し潰されそう>
 私の住む町は、三重県南部である。滅多に雪が降らない。日帰りで行ける雪山は、鈴鹿か台高ということになるが、この時期は自宅を5時頃出発することが多い。
 鈴鹿峠を越し滋賀県側に入るとかなりの積雪あり。国道は除雪はされているが、307号に入るとスピードダウンし20〜40キロで流れている。何時もより40分遅れの8時10分多賀町へ到着した。久徳から県道に入る。両端は雪で埋まり真中しか通れず栗栖(待ち合わせ場所)は近くなのに遠かった。手前の久徳でうろうろしてしまった。
 
 近江側・鈴鹿の「ヒヨノ・杉坂山・アミダ峰」は、初めての山行きである。
 一緒に同行した滋賀の「山達人」から「これほど積雪のある鈴鹿へ来たのは、何年振りだろう」と呟いたので、これは凄い事になるぞ期待7分、不安3分で出発する。
 今日の天気は、風は無かった一日中雪が降って展望はまるでダメでした。
 写真も冷たくて思うように撮影できなかった。ピンボケが多くてがっかり。
 四手集落の外れに車をおいて、林道を歩く。

<杉集落>
 杉部落は、廃村です。
 一見、廃村とは思えない。建物は傷んでいないし生活の臭いさえ感ずる。
 ここは、(冬は)文明に閉ざされた辺境地。何らかの事情があってこの地を離れざるを得なかったのだろう。
 先祖さんたちは、雪かきをしながら自給自足で、この地を離れずに暮らしたのだろう。
 テレビもない、良きも悪きも情報のない時代楽しみは春を待つことだったのだろうか。人は、動物のように生きていたのだろうか。ここは沈黙の世界。誰も語ってくれる人はいなかった。

多賀町四手林道を歩いてダム湖を行く

 四手集落の林道は、膝まで積雪があるワダチの跡を追って歩くが、ダム湖付近に来るとワダチは消えた。雪は深くなりワカンを使う。

登山口は深雪に

左、登山口。
ダム湖を過ぎ二又の道を左に取る。暫く行った所の谷から直登で高畑山(P443)を目指す。

深雪に苦戦】

 高度を上げると雪が重く感じる。膝付近まで沈み体力の消耗が激しい。15分程度でトップ交代する。右手に山が見えて来た。P443は左手なので、コブ(P460)らしい。

P443地点

 尾根を上がったところが、P443地点。特徴のない場所だった。

尾根上から北に進路をとる
直登から解放され尾根に出ると間もなく鉄塔が見えた。さぐりを入れるように足を降ろすが、壷に入ると足をとられ腰の辺りまで沈んで起き上がるのにも苦労だわい。前の人の踏み跡を歩いても時々は騙される。壷に入らないように歩くのは、上からレントゲンでも撮らないと分かりっこないよ。

 この尾根筋の雪質は柔らかく前進もままならぬ。ウム以外と難敵だ。

ヒヨノ山頂

 山頂は、こんもりした樹林の中で見通し悪い。
 こんな積雪を歩くのは初めてだ、この雰囲気は凄いというほかない。堪能した。

自然が造った芸術品】

 木の枝も重く垂れ今にも倒れそう幻想的な景観は、人の心に感動を呼ぶ。自然が造った芸術品。10年後も忘れることはないだろう。
 杉坂山へ上る予定であったが、12時を知らせるチャイムが何処からとなく聞こえてきた。 雪は依然として激しく降り、天気回復のきざしもないので杉集落へ下りていき昼食を取る事になった。

杉集落】

 木が雪に押しつぶされ、「テルテル坊主」のようになっていました。

N県のOさん。コーヒを飲みながら豪雪に満足したようです。ゆうゆうとポーズを取ってくれました。

多賀神木
左、多賀神木の石碑。半分ほど雪に埋まる。

右、多賀ご神木。

杉坂から久徳へ下山する。雪の向こうに白い街並み雪国の舞台だった