【山記録】 
日時天候 2018年05月06日(日)・晴
山名標高 高取(689m)・比婆の山(670m)・イワス(640m)・イブキ(550.1m)
山域 鈴鹿
コースタイム
入谷(08:40)~地蔵前(9:10-15)~男鬼峠(09:35-40)~P649(10:0-05)~高取(10:10-15)~高取城跡(10:30)~比婆之山(10:55-11:07)~比婆神社(1120)~鉄塔(11:30)~イワス昼食(11:45-12:45)~猫峠(13:05)~イブキ(13:15-40) ~後谷(13:55)~屏風集落(14:20)~:県道駐車地(14:55)

総タイム7時間15分(休憩タイム100分程度含む)
距離/累積高度差 沿麺距離11.0 キロメートル 累積高度差(+904m -982m) 
団体名等 Gisuzuka 31名   イブキ三角点

軌跡ログ・国土地理院25000図

【鳥瞰図】

【標高・グラフ図】

【足跡】
<前書き>
 高取~比婆の山~イワス~イブキと標高600メートルクラスの山を周回する。
 周回コースには、廃村となった小さな集落あり。自然要塞の山城跡ありと興味深い。
 今回訪れた廃村は、入谷と後谷と屏風である。
 周辺には、落合・甲頭倉・男鬼・今畑・と云った廃村がある。
 これらの村は、山越えで結ばれていたが今は通る人もなく古道は消えつつある。
 今や、二次林の美しい自然の山に回帰しているかのようだ。
 ルートは、ヤブもありただの山道もある。
 だが、地図とGPSは必要用具の一つ。
 GPSを使いこなせても迷いそうな地形もある。
 こんなところに来るとワクワクしちゃうなぁ。
 山中で歩いている人を、滅多に見かけたことがない。
 ルート設定は、かなり研究されており玄人好みの行程が多い。
 その結果、登山口と下山口と離れすぎて単独歩きには適さない。

 それにしても、甲頭倉(こうづくら)・入谷(にゅうだん)・男鬼(おうり)
 霊仙一帯には、峠や寺が沢山ありこれらを繋ぐ山道が今も生きているとある。

<入谷口>
 野鳥の森公園駐車場から県道17号線 屏風口に駐車。そこから6台の車に分乗し、奥に向かって進む。
 あけん原を過ぎると間もなく入谷(にゅうだん)口に到着。野鳥公園から30分ほど要した。
 現在、入谷集落は大規模な山崩れで工事中につき通行禁止となっている。 
 今日は、休日で歩行者の通行は可能である。
 入谷は、山の急斜面に造られた集落である。古家は戸が閉まり人の気配なし。
 お寺へ、お参りに来る人もいるとも聞く。
 集落の外れに地蔵堂がある。


<高取>
 高取は、何度も来ている。五月は、新緑の美しい静かな尾根歩きは歩いて楽しい。
 今の季節は、鈴鹿で一番のお気に入りの場所だ。
 高取に山城があったと聞く。
 今は、何も残されていない。こんな奥深い山の上に城があるなんて面白い。
 自給自足とは考えにくい。物資の調達などどのようにしていのだろうか。
 男鬼、河内を起点にして彦根や多賀方面へ向かったのだろうか。
 いずれにしても厳しい山道を越えていかねばならぬ。
 何で、こんな奥深い山に堅固な山城を造らねばならなかったのか。
 謎の多い城と米原市教育委員会の資料に書かれていた。
 

<比婆之山>
 ハナシノ越を過ぎ登り切ると分岐に出る。北、比婆神社。西、イワス。
 北道をとる。分岐から200mほど先に比婆之山がある。
 ここは、比婆神社への参道みたいなところで標識がないと素通りしてしまう。
 山とは思えぬ通過点である。比婆山は、そもそも比婆神社のご神体の山なので頂点はあってなしと同然。
 比婆山からイワスへの道。
 中間部(分岐から10分ほど)に鉄塔が建っている。ここから男鬼山の展望が素晴らしい。

 
<イワス>
 セメント会社の鉱山跡がある。
 先端は、一目30m以上も削られた崖につき注意。 
 彦根市街と琵琶湖が見えた。対岸の比良の山々は、ぼんやりと見えた。
 平たい地帯につきここで昼食をとる。ヤブテマリの大木あり。白い花満開で見ごろ。
 イブキ(伊吹)語源については、鉱山関係のものだろうか。(i西尾本)

<廃村後谷・屏風を歩く>
 後谷、
 イワスと西ノ峰に挟まれた峡間にあり。高度400mの日陰の村。
 僅かな土地に最高時218人の人口を有していた。(西尾本より)

 鉱山跡あり。今は、廃村で数軒ある建物は崩壊している。
 遠い昔が、現存しタイムスリップしたかのよう。何か、人の温もりを感じる。

 屏風集落、
 以前、来たときは人家から婆さんが飛び出して来て久しぶりに大勢の人を見て吃驚しながらも歓迎してくれた。
 あの婆さんにも会いたかったがもう死んだのかなぁ。
 全く人の気配がないが、車が置いてあったので居住しているようだが余りにも静かすぎる。
 人家の庭先に咲く花が美しすぎる。天国にでも来たようだ

【入谷口】
入谷口。
災害復旧工事で7月31日まで通行止の看板あり。
 今日は、休日で工事も休み。入口にあるバリケードも外され歩行は可能。
 車は、工事車両が道路上に置かれていたので入れない。
 入谷集落に来ると大きな山崩れがあり道は塞がれていた。この修復工事をしていることが分かった。(トップ画像参照)

【古道を行くと地蔵さんあり】

【男鬼峠】
 入谷から古道を歩いて1時間弱で男鬼峠に到着。
ここは、分岐。
東、落合
西、高取
 左の画像では、上が東。手前が西。

P649で休憩】
 男鬼峠から高取までは、緩いアップダウンのある尾根道で比較的歩きやすい。
 新緑に覆われた5月は魅力的だ。
 

【高取】

【新緑に燃える高取越附近】
 五月、新緑で美しい快適な二次林の森を行く。
 高取に向かってルンルン気分だが、お目当ての花の開花が早くて萎んでいたいたのが残念だった。

高取城跡
左、
高取城跡。
 東西に連なる尾根筋を幾段にも削平した天然の要塞山城跡。

下、
 主郭の東に堀底まで約7~8m深さの堀切あり。
 北、二重の堀切あり。
 南、二つの支尾根に二重の堀切あり。

【P699は比婆乃山】
左、
上部が、比婆の山。山頂部は緩い斜面の一部という感じで山頂という雰囲気はしない。

下、
山頂部から東方向を見ると霊仙山の眺めが良い。
 入谷から登って来た尾根道の中で最も良い眺めだ。
 前ばかり見ていると素通りしやすい。

【比婆の神社】
上、
大鳥居には、平成3年6月吉日とあり。

下、
本殿は、2017年に改築された立派なもの。

比婆神社こそ「近江高天原」の説。つまり湖北地方は、「出雲国」とする説を補強するもの。(鈴鹿の山と谷本による)

下、
比婆神社周辺は、カレンフェルトと二次林の森。何か発見したようだ。

【鉄塔から男鬼山方面の眺めが良い】

【P839】
上、
P839。
何もなし。

左、
古道は消えている。?
山崩れでもあったのだろうか。
 コククリートで固められた擁壁あり。
 その上を歩いてイワスへと向かう。
 ここからイワスまで、5分で着く。、

【イワス】
上、
イワス(岩巣)。
山頂は、平坦な雑草地。(以前はススキの山)とか。
 旧地形図には三角点があったが、石灰岩鉱山開発のため廃棄し、イブキに移動したと西尾本に記述あり。

左、下、
イワスからの大展望。


 

【イブキに咲く白い花木ーヤブテマリ(上)とゴマキ(下)】

【イワスから猫峠へのルート要注意】
上、
降下開始地点でテープを確認できなかった。
 地図を見ると何処を降りても古道に出られそうだが、
 この辺りの地形は、複雑でしかも荒れぎみでルートを外すと迷いそうなところだ。

【猫峠】

【イブキ】
 イブキ(伊吹)。名前の根拠は、不明。
 三角点は、イワスにあったものをここに移したと西尾本に書かれとる。
 イワスは、標高643m。イブキは、標高550mと低くなった。
 

【後谷へ下りる手前、戦死者の慰霊碑あり】
 昭和14年8月3日名誉の戦病死と書かれている。
 昭和14年、79年前か。
 これは、己にとって興味深い年だ。

【廃村後谷集落に降りる】
上、
上から降りて来ると人気のない廃家が数軒残されている。村再生のための感想意見とあるが、鉱山も閉鎖され再生といわれても住んだ人しか分からないよね。

左、
奥、鉱石跡地その上が、イワス。簡単に行けそうに見えるが、岩場の崩壊地では素人には難しそう。

【屏風集落は花盛り】
屏風集落。
以前、来たときは人家から婆さんが飛び出して来て久しぶりに大勢の人を見て吃驚しながらも歓迎してくれた。あの婆さんにも会いたかったがもう死んだのかなぁ。
 全く人の気配がないが、車が置いてあったので居住しているようだが余りにも静かすぎる。
 人家の庭先に咲く花が美しすぎる。天国にでも来たようだ


村の鎮守の神さまか。仏さまか。

屏風古道口から県道17号線へ降りる】