日時・天候 2009年8月10日(月雨/曇り・11日(火12日(水)晴13日(木)雨
山名 太郎山(2372.9m)北の俣岳(2661.2m)赤木岳(2622m)黒部五郎岳(2839.6m)
三俣蓮華岳(2841.2m)双六岳(2860.3m)弓折岳(2592m)
山域 北アルプス(富山県、岐阜県、長野県堺)
人数 単独  
標高差・距離 累積標高差 m距離 km
行程・タイム (10日)→折立登山口(9:40)〜P1870.6(11:30昼食12:00)五光岩ベンチ(13:40)太郎平小屋(14:40)
(11日)→太郎平小屋(6:00)〜太郎山(6:10)P2576(7:30)北の俣岳(8:15-8:30)〜P2555(10:45)黒部五郎岳の肩(12:15)黒部五郎岳(12:30-12:50)黒部五郎岳の肩(13:05)〜雷岩(14:00)黒部五郎小屋(15:00)
(12日)黒部五郎小屋(5:50)〜稜線に出る(6:45)三俣分岐(9:50)双六岳(11:45-12:15)弓折岳分岐(14:05-14:20)鏡平山荘(15:10)
(13日)→鏡平山荘(6:30)わさび小屋(8:45)新穂高(10:45)
総タイム 10日→5時間00分、11日→9時間00分12日→9時間00分、13日→4時間15分 
難易度 体力度★★★★ 難易度★★★(ガイド本による)

歩いた全体図(20万地形軌跡)

<まえがき>
 日本百名山の著者深田久弥の大好きな山は「黒部五郎岳」と文中にある。
 この文言に惹かれ、何時か「黒部五郎岳」へ登ろうと思っていた。
 記事の一部を抜粋する。ーーーー
 これほど独自の個性を持った山も稀である。
 「特異な円錐がどつしりと高原を圧し、頂上のカールは大口を開けて、雪の白歯を光らせている。
 肩から圏谷の底から見あげたカールは実に立派である。三方を尾根に包まれて、青天井の大伽藍の中に入ったようである。素晴らしい景観はどこにでもあるが、ここは類例のないすばらしさである。圏谷の底という感じをこれほど強烈に与える場所はほかにない。」
と絶賛している。
 今回の山行、梅雨明けを待って行くつもりが天気が安定せず8月までズレてしまった。
何とか仕事の調整もつけ8月9日から行けることになった。
 単独(高齢でもあり)登山なので、無理をしないことを前提に予備日も考慮した、4泊5日(山小屋は3泊富山駅前ビジネスホテル1泊)の余裕のある計画を組む。
 リュックサックは45g。重量は、12キロ。トムラウシの遭難も頭によぎり、防寒衣や非常食を何時もより重視したためザックはやや重くなった。

1日目→8月10日(月) 折立〜太郎小屋
<足跡>
 前夜、富山駅近くのビジネスホテルに泊まる。
 富山地方鉄道の直通バス(予約制)に乗る。料金は3400円。
 富山駅6:05出発。熟練運転手と若い車掌のコンビである。乗客は、30数名。運転席の後ろの席に座り、リュックを隣席に置く。ガイドは、リップサービスがよく親しみのある運転手さんが努める。途中でトイレ休憩をし有峰有料道路のゲートに来る。
 トンネルを抜けると、厳しい山岳道路となる。一方通行やトンネル工事など今だ整備中といった個所もあり有料とはいえ慎重な運転が必要だ。高度を上げるとガスで視界は悪いが、百メートル位はありそうな大滝が見えた。通常は、「水量が少なくて見栄えはしないが今日は豪快に落ちている。とガイドがいっていた。勾配が緩くなると有峰湖畔に着く。眺めが良いのでバスも一時停車をしてくれたが、バスの中から撮った写真は今一であった。
 折立へは予定どおり8時15分に到着。
 広い折立の駐車場は、満車で道路上に自家用車が溢れて留る。登山準備をしていたら激しく雨が降ってきたので、暫く待つことにした。
 30分ほどで雨は止んだが、コンビニで買った牛乳を飲んだら急に腹の調子が悪く様子を見ることにした。
 結局、1時間半遅れ(9時40分)で登山口を出発する。
 愛知大学の遭難碑に拝礼し、樹林帯に付けられた単調な急登が延々と続く。
 山登りは、最初が大事である。水分補給をこまめに取り、りズムよく歩く。このことにより、いち早く山の体になりバテることは少ない。上りは、ポカリスエットやアミノバイタルを飲用する。
 間もなく上から人が降りてきた。殆どが団体さんである。
 狭いので端により待つ。一番後ろにいたリーダらしき人から「ありがとう。気をつけて」の一言が元気にしてくれる。
 樹林帯を抜け明るい尾根に出ると弱い雨から本降りの雨となり傘をさして木道を歩く。
 折立から2時間弱で三角点に到着した。
 三角点にはベンチがあり休憩には絶好の場所である。5人ほど腰かけていたが、座るスペースが十分あったので富山駅コンビニで買ったおにぎりを食べる。30分ほどで昼食をすませる。

 P219.6の五光岩ベンチ近くに来ると、空が明るくなり天気が回復してきたので、カッパを脱ぐ。太郎平辺りもきれいに見える。咲き終えたチングルマが毛をなびかせている。ニッコウキスゲなど花の群生が見られる。足はかろやかになり木道を歩く。

 太郎平小屋に14時40分到着。
 受付を済ませ部屋に案内してもらう。宿泊人数は、定員内で納まりそうとのことで安眠ができそう。
 夕食まで時間があるので、玄関に出ると急速に天気が回復し、正面に薬師岳が威容を誇っている。南東方面に水晶岳、鷲羽岳、祖父岳、雲の平、北鎌尾根。明日登る三俣蓮華岳、黒部五郎岳、北の俣岳も良く見えた。
 傍にいた、女性グループリーダの話が聞こえてきた。
「遠くまで見通しが良いので今から槍ケ岳が見えるところへ案内する」との説明を聞いて後ろについく。
 薬師岳へ行く木道を歩く。
 傍には白・青のリンドウやコバイケイソウが咲くお花畑でシャッターを押す。後ろから付いて20分ほど歩くいてビュポイントに到着した。

 槍の肩が大きく見えた。どこから見ても槍はすごい。
そこから少し先を行くと薬師峠が見える場所に来た。
 赤や黄色のテントが夕陽に映え山肌の一部に影ができコントラストが素晴らしい。バックに薬師の堂々たる山容は、写真マニアーの世界と話されていた。
 予想もしない素晴らしいごちそうをいただいた。

折立登山口までのアクセスは、富山駅7時10分発の富山地電バスに乗る

左、登山口。
右、富山地方電鉄バス(予約制)と運転手。
8月10日の軌跡ログ。

【樹林帯を抜けると有峰湖が見えた】

五光岩ベンチ

左、五光岩ベンチ。
右、五光岩。
下、五光岩ベンチから太郎平を見る。

【太郎小屋と太郎山】
左、太郎小屋
下、太郎小屋付近から見た。黒部五郎岳と薬師沢。

【薬師峠上部(キャンプ場が見えるところ)に来ると槍ケ岳が見えた】
左、槍ケ岳

ガイ゛トの講釈を聞きながら木道を歩いてキャンプ地の見えるところまできた女性グループの皆さん。後ろで耳を傾けてさせてもらいました

次の下薬師峠上部から見たキヤンプ場と薬師岳。

2日目→8月11日(火)  太郎小屋〜黒部五郎小屋
上、太郎平小屋5時50分出発

左、8月11日の軌跡ログ。

【木道を歩いて太郎山、緩い尾根で広いお花畑が延々と続
遠方に隠れている北の俣岳まで花の道が続く。

【北の俣岳から太郎方面を見る】

赤木岳】

中俣乗越

黒部五郎岳
  日本百名山本によると、黒部五郎岳の名は、人名ではない。山中の岩場のことをコ゜ーロという。五郎は、ゴーロの宛て字とある8月11日12時過ぎ黒部五郎の肩に到着。11時頃からガスが出て山頂は見えたり見えんだり。肩の小岩周辺には、リュックが数個置いてある。15分ほどで山頂に行けるが厳しい岩場なのでカメラだけ持ってペンキで記されたをたよりに山頂をめざす深田久弥のいうこれが黒部ゴーロか
 カールへ下りる途中から見た黒部五郎岳。残雪あり、岩がゴロゴロし迫力がある

【黒部五郎圏谷】
上、カールに流れる水は、雪溶け水で冷たい。近くに雷岩が

左、斜面に咲くコバイケイソウのお花畑

黒部五郎小屋

2日目→8月12日(水) 黒部五郎小屋〜鏡平小屋

稜線を行くと岩ツバメとライチョウ親子が近くにいた

雲の平(背景は薬師岳と立山連邦右端は剱岳)

三俣山荘への分岐(左)と立山剱岳(右)
左、双六岳

三俣蓮華岳と山頂からの眺め

左、鷲羽岳・水晶岳方面。
右、双六岳への縦走路右端に笠ケ岳

双六岳
 
上、太郎平小屋からご一緒したご夫妻15
分ほど遅れて到着したら槍
ケ岳はもう見えなくなってしもた


双六小屋背景は、裏銀座縦沢岳。

下、黒部五郎・三俣蓮華方面

双六岳から見た槍ケ岳

【鏡平山荘へ】

15時10分鏡平山荘着。

3日目→8月13日(木)鏡平小屋新穂高
鏡平山荘〜新穂高軌跡ログ

【咲いていた高山の花】