日時・天候 2012年08月03/04日(金)  剣ケ峰二等三角点
山名 富士山(3776m) 日本百名山
山域 静岡県・山梨県


コース・タイム
8月3日→登山口(09:50)~新六合目雲海荘10:40-11:00)新七合目御来光荘(12:00-12:20)~元祖七合目(13:05-13:15)~八号目宿泊所(14:05-14:15)~九合目万年雪山荘(15:10-15:20)~九合五勺 (16:10)九合五勺から富士奥宮までの夜間登山は大渋滞
8月4日→九合五勺(02:30)~富士奥宮(3:30)~お鉢巡り剣ケ峰(4:40-5:10)~富士奥宮(5:40-6:20)~登山口(10:10) 下山タイムは、混雑したので待時間多し
人数 単独  
距離/ 難易度 総距離 8.5キロ/高) ガイド本によると★★★

【足跡】
 <亡き先輩の言葉>
 富士山は「東西南北の方向から富士を眺めた後、富士へ登れ」と聞かされていた。
 周辺の山から見ると、富士の良さが一層分かる。との解釈らしい。
 先輩の助言を守り、2005年頃から登り初める。
 丹沢の「塔の岳」など今日までに14座を数えた。
 14座から見た富士は、それぞれ違った美しいフェイスに魅せられた。
 唱歌に出で来る歌詞「富士は日本一の山」そのものだ。

 <美しい山に変身していた>
 その頃の富士は、ゴミの山として悪評高い山だった。
 エベレストで清掃活動をしている有名人の登山家野口健さんが、この現状を憂い「富士山からゴミをなくそう」というポリシーで毎年(夏)富士山の清掃活動を実施していた。
 その様子をテレビや山雑誌で知った。
 悪いイメージをそのまま引きづって富士山へ来た。
 今日が、初登頂である。
 驚いたことに登山道や山頂にもゴミは一つもなかった。
 今までの風評とは全然違っていた。

 トイレは、改善の余地はあるが有料(200円)のお蔭で悪臭はしなかった。
 これだけの多くの人が来れば当然汚れる。
 入山制限をしていないので環境を維持するにはコストもかかる。
 外国なら、入山料を払わなければないだろう。
 再び世界遺産にという話を聞くが、1人1人がゴミを持ち帰りマナーを守って欲しいと願うばかりだ。
 
 <8月3日>
 前夜、東海道本線三島で乗り換え6時過ぎ富士宮駅に到着。
 富士宮駅前コンビニで水と茶(1.5ℓ)ポカリ(0.5ℓ)とおにぎりや行動食を買う。
 荷物を軽くしたいなら水は、1リットルもあれば十分です。
 必要な食料品は、山小屋で売っているのでお金さえあれば荷物は軽くできます。

 7時30分発、(新五号目行き)一番早い便で富士急バスに乗車する。
 定員は50名ぐらい。立ち人もいて超満員である。
 早朝なのに市内の道路は、比較的混んでいたが富士山スカイラインに入るとスムーズに走れた。
 予定よりやや遅れて9時過ぎ登山口の新五合目駐車場に到着した。
 
 駐車場の隣にある富士山総合指導センターの階上に来るとトイレ・売店がある。。
 バスでいきなり標高2400メートルの高いところにきたので、低山を登るような調子でいきなり歩き出すと体調を悪くするので暫く体を慣らしてから登ることにした。
 テラスのところで休憩していたら、30人位の大団体さんがいた。

 胸に大きな名札をつけた若い女性指導員三人の声がする。
 リーダらしき1人が、登山の注意点を子供に聞かせるように説明していた。
 参加した人の年代、中年位の夫婦連れが多い。子供連れの家族もいる。私のような高齢者は少ない。
 リュックを見ると、サイドポケットには酸素ボンベイ入っている。

 自分は、体調が悪くなったらその地点から引き返そうと思っていたので酸素を持って来なかった。
 今までにも日本の高山で頭が痛くなったこともあるので、皆さんのリュックを見て一寸不安になった。
 団体で来た皆さんの靴を見ると、前の靴紐のところに色違いのナイロンテープが右と左に短く巻かれていた。足元を見たら他のグループとの見分けが付くグットアイデァだ。入念な準備体操をして登山口へ向かって行った。私も後追いで出発する。
 このグループとは、先になったり後ろになったりして山頂まで一緒だった。
 
 階段をおりると指導センターの壁に天気予報か表示されている。
 本日の天気予報は、「晴れ・曇り・霧り」である。
 今、晴れ。山の天気予報は何でもありである。雨がないだけ今日は良しとせねばいけない。
 道路をまたいだ先に、「富士山五号目・標高2400m」の登山口の標識あり。

 道路上には、別の団体さんもいて何か騒がしい。
 薄いイエロー系のジャンパーを来た5~7人が出発していくたちに声をかけている。
 疑問・質問・注意事項など聞き取りながら答えているようだ。
 帰りも労いの言葉をかけてくれた。後で分かったのだが、この人たちは指導センターの職員でした。
 富士登山は、それだけ厳しいということです。
 
 9時50分登山口出発。
 歩きはじめは、黒い火山歴の幅広の道を辿る。僅かの間、低木の間を辿るが、そのうちに樹林はなくなり火山礫の道が山頂まで延々と続く。
 肌を出していると紫外線が強く皮膚が焼ける。
 日焼け止めクリーム・ツバ広の帽子・手袋・サングラスは欠かせない。
 足を一歩上げるたびに火山灰が舞うので大型マスクも持参した方が良い。
 ストックは、富士山用の杖(木に刻印)を一本持っている人が多い。
 八合目辺りは勾配が更にきつくなるので、
 右手は、富士山用のストック。左手は、境界用のロープに掴まりながら上がって行く人を多く見かけた。
 自分は、Wストックである。
 結構広い道なのでWストックの方が使いよい。
 膝の負担も最少に抑えられるので、ここはWストックをお勧めしたい。
 
 六合目まではなだらかな道を登る。宝永山付近まで歩く人もいるので道は良く踏まれているし、登山道をはずさないようロープも張られている。
 道は、しだいに緩やかになり、前方に宝永山の右肩がのぞきはじめると、水平道になり新六合目の雲海荘に着く。小屋前を通り過ぎると分岐に着く。右は、宝永山。左は、山頂道。


 
新六合目以降は下記に続く

 【軌跡図・山旅40000図

【富士山総合指導センター】
テラスに来ると団体さんが登山の準備をしていた。

【表口五合目登山口付近】

【登山口から少し上がるとブルドーザ道が見えた】

【六合目・雲海荘】
六合目まではなだらかな道を登る。宝永山付近まで歩く人もいるので道は良く踏まれているし、登山道をはずさないようロープも張られている。

【宝永山分岐】

 ここから先は、傾斜も増してくる。道の上にはややザクザクした黒い火山砂が乗っていていかにも火山の山らしい雰囲気だ。ジグザグにきられた道を何回も繰り返す。道にロープがはられ岩には白いペンキの矢印あり。

【新七合目・御来光山荘】
 黒っぽい砂礫ザクザクした道が続く。踏ん張る方の足が滑りやすい。
 足裏全体を地面に密着しながら歩く。小屋近くになると良く踏まれた道になる

 下方に、赤茶けた宝永山の肩が見える。

【元祖七合目の小屋が見えているが、あそこまでは意外と遠い】

【元祖七合目は海抜3010mにある】
 元祖七合目は、標高3010m。勾配がきつくなる。

 腹式呼吸に切り替えペースダウンする。
 この辺の登山路は砂や石は赤みを増してくる。


【登山道を整備してくれる静岡県職員さん】

 上から、腕章をつけヘルメットに作業衣を来た登山者でない数人が下りてきた。
 声をかけると静岡県の職員さんと語る。

 登山道にある鉄柱やロープの点検を兼ね修理をしているとのこと。
 事故をなくすためとはいえ本当にご苦労さまです。

【日の丸】
 上から日の丸を付けた杖を持って降りてきた母親と子供の二人連れ。
 ポーズをお願いしたら気軽に応じてくれました。
 金メタルをとったような素敵な笑顔でした。

 外国人も沢山見かけました。

【八合目は海抜3250m】
 八合目の小屋は標高3250mで御来光拝観所とある。
 登山道を挟んで反対側に富士山衛星センターが建っている。体調の悪い人はここで診察を受けられる。
 ここから先は、浅間大社の境内になる。直ぐ上に鳥居が立つ。

【拝観所か】

 涸れた木が二本立っている。鳥居でしょうか拝観所のようだ。刻まれた柱に銀貨がびっしりとはめこまてある。
 奥宮まで登れなかった人が、ここから奥宮を拝んだのでしょうか。
 この先の勾配はもの凄く急になる。

【九合目】

 九合目に来ると残雪が多く残っていた。

【九号五勺】
ブル道が上がってきている。胸突山荘上で登山道と交差する。

 胸突山荘へ泊る。夕刻陰富士が現れたので撮影した。

【胸突山荘で仮眠をとる。】
 16時過ぎの気温は12度と温かい。風が弱いので気温も高いようだ。
 夜間もさほど気温も下がらず風もなし。お月様の光も明るくヘッドランプなしでも歩けるくらい。相模湾付近の夜景も素晴らしくきれいだった
 胸突山荘は、超満員。
 7時前夕食。インスタントのカレーライスである。
 9時消灯。といっても余りにも混んでいるので電気を消すと人の頭を踏む恐れがあるので、豆電球はつけたままなのでかなり明るい。手ぬぐいで目をふさぐ。
 畳一枚に二人が寝た。
 寝返りを打つこともままならず、両方から唸るようなイビキが聞こえてきて一睡もできなかった。
 2時起床の時間までとても長かった。
 2時30分、胸突山荘出発。
 登山道は、何処からともなく団体さんたちがいてびっくりである。
 ヘツドランプの明かりが延々と続いていたので、九合目や八合目の宿泊所から上がって来たのでしょう。
 大渋滞に巻き込まれ前進できない。奥宮までの道は遠かった。

【午前3時45分浅間大社奥宮に到着】

【お鉢巡り】

【剣ケ峰で御来光を待つ】

 ヘッドランプをつけお鉢巡りを済ませ剣ケ峰にやってきた。4時50分頃、日の出。東方向にやや厚い雲があり真っ赤な空になったが、丸い太陽ではなく少し散らばったような感じでした。

【剣ケ峰からの御来光】

【陰富士】

 【富士山頂奥宮】
午前6時頃奥宮の社務所が開くと大勢の人が押し寄せる。70才以上の人の記帳受付がある。一昨年資格到達でサインをさせて貰った。七合目で休憩した元気なご老人と話す。記帳した人には浅間大社から11月頃名簿が送られてくるとのこと。彼は、昭和5年12月8日生登頂は16回。名簿の上位にランクされていると話していた

【奥宮の前、富士館に入る】
 富士館は、食堂兼売店である。食堂はかなり広くて100人位は入るように思う。
 中に入るとほぼ満員近い人がいた。首をうなだれジットとしている人が多く見受ける。
 疲労もあるだろうが、酸素不足(高山病)で頭が痛いのではないかと想像する。
 ワイワイと騒いでいる人もいるが、病院の待合室にでもいるような暗い雰囲気。

 食ベ物のメニューウは、冷凍食品数種類あり。
 その中からうどんカップ麺を注文する。
 湯が沸騰しないのか麺は固めで消化不良を起こしそう。
 胃腸の弱い人は、コーヒやパンを選択した方が良いかも。下の小屋でも食事はできる。
 
 売店には、富士登山ならではの商品も沢山見受けられた。
左、
頭が痛そう
こりゃ
高山病じゃわい。

【最後に】
  帰路は、砂走りを下降して御殿場へ下山しようと計画ししていたが、交通の便が悪くて夜遅くの帰宅となるので同じ道を往復した。関東の人ならいろいろとバリエイションが組めるが関西は難しい。
 富士見コースは、道が一本なので登り下りの人が往来するので混雑して歩きにくい。 
 下の画像は、相模灘まで見える大展望(奥宮の鳥居付近から撮影)

 2014.年5.月16日 AM8:35 ゛御殿場市乙女峠登山口から撮影

【富士登山チェックリスト】