【山記録】
日時・天候  2016年8月09日~11日/3日とも快晴  
山名 白馬岳(2932.8m)・杓子岳(2812.0m)・鑓ケ岳(2903.1m)/日本百名山
山域 長野県・冨山県
コース・タイム (8月09日)
猿倉荘発(06:40)~白馬尻荘小屋(7:40-53)~大雪渓口アイゼン取り付け(8:00-13)~大雪渓上部岩場着(10:38-10:52)~岩室跡手前で遭難者に立ち会う(11:15-35)~非難小屋・昼食(12:02-12:35)~白馬山頂小屋着(13:47)
(8月10日)
白馬山頂小屋発(06:03)~白馬岳(06:42-07:00)~旭岳分岐(07:33)~杓子ケ岳(09:03-09:20)~鑓ケ岳(10:37-57)~分岐(11:21)~標高2553m昼食(11:50-12:17)~温泉小屋着(13:38)
(8月11日)
温泉小屋発(06:12)~杓子沢(06:30)~P1824手前(08:10)~水芭蕉平(09:24)~猿倉荘着(09:58)
距離/ 難易度 沿面距離27.8km。
 人数  単独 

 バックミュジックは山美しきースケールの大きい山の歌。(山の日制定記念として2016.08.10発売された新曲)

【軌跡・山旅40000図87%縮小。】

【カシミール標高・距離グラフ】

【昭和40年白馬岳初登頂した若き日のぶた(30才)です】

【足跡】
<山登りの原点>
 白馬岳へ初めて友と登ったのは、遠い昔(昭和40年)のこと。に「白馬尻」の前で撮った若き日の写真(上の写真)が懐か  しい。あの日は、素晴らしい快晴だった。大雪渓を登るのに4時間以上(通常2時間半程度)もかかった。
 大雪渓中半に来て友から遅れてしまった。
 太陽が西に傾くと気温が一気に下がる。体温の低下で体力も限界に来て1人彷徨う。
 ふらふら状態で村営の山小屋に着いたのは夕暮れ近かった。
 当時の山小屋は、一階のみで天井が高くて寒い。とにかく低体温でブルブルと震えがとまらない。
 夕食が始まる頃は、寒くてフトンから外に出られない。1時間ほど後に夕食を食べたら元気になった。
 翌日も素晴らしい好天気であった。白馬岳山頂に登り大雪渓を下った。

 高山に登るのは、この日が生まれて初めてだった。
 低山と同じような感覚で登ったが、「寒さと疲労」を嫌というほど味わった。
 幸運にも2日とも好天気で無事帰還できたが、雨や風に吹かれたら死んでいた。
 今から考えると滅茶苦茶な登山だった。
 山行きの原点は「白馬岳」にあり。
 
<計画と猿倉荘> 
 今年は、梅雨明け後も天気がなかなか安定しない。
 8月になっても晴れの日が続かない。週間予報を見て8月9日・10日と決めた。
 行程は、遠方のため2泊3日としたが近県の方なら1泊2日でも可能である。
 猿倉の駐車場は、無料で100台位駐車可能である。
 しかしながら混んで来ると来ると自家用車は制限される。
 8日(前日)は、猿倉まで入れたが11日(祭日・山の日)は猿倉手前の二又で留められていた。
 ここから猿倉へ来るには、タクシーかバスしかない。

 当日(9日)猿倉荘で朝食をとる。
 ごはん味噌汁うどんなど何でもあり。昼食のおにぎり弁当(1100円)を買う。
 水は、無料。トイレは、簡易水洗で臭くない、100円ボックスに銀貨を投函する。
 猿倉荘6時40分出発。
 広い林道をのんぴりと行く。前後に大勢の登山者がいる。
 百名山の中でも人気上位の山なので今日も全国から来ているのだろう。
 高齢者(単独が多い)・高校生団体・若い人グループなどが混じって賑やかだ。時折、家族同伴の可愛い幼稚園児も見かけた。
 猿倉から1時間ほどで白馬尻小屋に到着。
 小屋前は、広くて半円形のテラスになっている。ここは、大雪渓の展望台で記念写真を撮るには絶好のアングルだ。

<白馬大雪渓>
 アイゼンを着けた場所は、(昔は)白馬尻小屋近くだったように思う。
 今は、クレバスを避け少し上に出てから雪渓に入る。
 現場で装着している人を見ると、4本爪の軽アイゼンが主である。自分は、家から持ってきた8本爪を使用した。
 雪質は、比較的柔らかいので4本爪で十分である。大雪渓は、自由に歩けるが広めの踏み跡を辿るのが無難である。
 前半は青空も見えていたが、後半は雨が降ってきたので気温も下がる。
 岩場が、見えているのでカッパを着ずに我慢をして歩いたらかなり濡れてしまった。
 
<滑落事故>
 岩屋跡手前に来たら老人(70才台・単独)が倒れ頭から出血していた。
 言葉を駆けると意識はしっかりしていた。近くの岩場で滑落し自力で這い上がってきたらしい。
 「救助を要請しますから動かないでください」。と云ったらーーー
 本人から「既に連絡してもらっている」今は、救助員を待っているとのこと。
 血が止まるまで動いてはダメだ。自分のタオルを渡し顔をおさえ横になるよう説得。
 10分ほどしたら救助員がやってきた。
 問→足は、大丈夫か。答え→足は、疲れてガタガタしている。ヘリを要請してほしい。
 問→山保険は入っているか。ヘリが飛べるところまで自力で降りなければならない。歩けないなら他の救助員を増員し     待つしかない。と話していた。
    もし、ヘルメットを被っていたら軽傷で済んだような気もした。

<8月10日、白馬三山縦走>
 この日は、1日中快晴で絶好の登山日和でした。
 4時起床。5時過ぎ(順番で)朝食を済ませる。
 6時、村営山頂小屋出発。
 外は、まだうす暗く雲海に覆われ白いがその上は青い。東の空は、赤い光線が輝き始めた。
 気温、体感10度前後。風はないが少し冷たい。久しぶりに高山の朝らしき情景を見た。
 10分ほどで稜線に出ると、白馬館の後ろに雄大な白馬岳が眩しい。
 憧れの山が前に現れ気持ちも昂る。前を行く登山者も急ぎ足のように見える。
 分岐から30分ほどで山頂に届く。
 山頂には黒山のように人がいて、記念撮影に夢中である。
 北アや立山連邦を初めとして大きな山脈が四方に波打つ360度の大展望に圧倒される。
 山頂部の東は急激に落ちロープが張られている。地獄の底は、大雪渓へと続いている。 
 記念撮影を終えた大方の登山者は、小蓮華山を経て白馬大池から栂池へと向かう。
 杓子ケ岳へ向かう人は、極少数で静かな山歩が楽しめた。

 9時杓子ケ岳到着。
 山頂手前は、急登で滑りやすい岩屑の道はスリル満点だ。
 前に山頂が見えているので元気はでるが手強い。山頂に着いた時の感激は、思わずバンザイしたくなる。
 
杓子ケ岳山頂から眺めも素晴らしい。
 白馬ケ岳と旭岳が肩を並べて大きくていかつい。後ろの白馬鑓ケ岳が「オイデオイデ」をしている。
 
 
10時35分鑓ケ岳到着。
 個性的な山だ。何もかも新しい発見だった。
 静かで展望は良し。これほど長くいたいなぁと思った山は今までになかった。
 花崗岩の砂礫に覆われた白い山。植生は育たたない見かけたのはコマクサの群生だった。
 環境を壊さないよう観察員の方が常に見回りをしていてくれるようだ。ありがとう未来に残そう。
 山の日制定記念に発売された「山・美しき」の歌は、スケールの大きい山歌で素晴らしい
 白馬三山縦走登山が、この歌のモデルかのようだ。
 生涯忘れることのない楽しい登山だった

<山小屋でのアレコレ>
 村営山頂小屋の食事は、朝夕バイキング形式で種類も多くおいしかった。
 大部屋の間取りは、ゆったりとしたスヘースあり。フトンも湿らず臭いもせず安眠できた。
 但し、小さめの枕で頭が落ち着かない。余った枕を二つ重ねて寝た。
 濡れた衣類等を乾かす乾燥室あり。これはとてもありがたかった。
 昭和大学の学生が常駐しサービスも良し。

【猿倉荘登山口】
猿倉荘。
ここで朝食をとり出発する。
山小屋とは名ばかりです。
 冷たいものから温か丼ものまで何でもあります。
 食堂兼売店です。
泊の人は数に限りはあるが専用駐車場もあり。

【鑓温泉小屋道との分岐】

鑓温泉小屋との分岐。
左、温泉小屋。右、大雪渓へ。

【林道から山道へ】

林道は、河川補修のための道と書いてありました。

【白馬尻小屋】
 トイレ・売店あり。登山に必要なものは調達できる。

 気温が高かったので長袖のアンダーに半袖の夏シャツの軽装で出発する。
 半袖の人も見受けだが紫外線が強いので、長袖とサングラスは必携。
 
 

【アイゼン装着地点】
 家から持ってきたアイゼンを着用する。
 山小屋では、軽アイゼン4本爪1000円で売っていた。
 貸出はしていないとあり。

 

【大雪渓前半ー青空が見えていた】
 アイゼンは付けてない人も見受けたが下りは危険。

【大雪渓中半ー怪しい雲行になる】

 雲行きが可怪しくなってきた。

【大雪渓後半ー弱い雨で気温も急激に下がる】
 大雪渓上で下の雨具を着用することは困難。
 やっと岩場にたどり着いてアイゼンを外しカッパを着用するが雨で手間取る。
 
 

【岩屋跡手前で滑落人の救助見守る】
岩屋跡手前に来たら老人(70才台)が倒れ頭から出血していた。
 
上左、怪我人。

上右、救助員。

左、事故があった岩屋跡付近。

 

【厳しい岩場】
 大雪渓を登り終える岩場の滑りやすい急斜面をジグザグに登っていく。
コース中、一番きつい岩場が続く。
 

【緊急非難小屋で昼食をとる】

緊急非難小屋。数人しか入れない。

【非難小屋から上は、お花畑】
 高山植物の花、今が見頃でした。

【非難小屋から上は、お花畑】

ここは、国有林と明示してあります。
 
下、お花畑

【村営頂上山荘】

村営宿舎の寝具。まぁまぁ快適です。
左、村営頂上宿舎。
8月10日、白馬館から撮影。

08月10日(水)

【午前6時、村営頂上山荘出発】

朝6時、殆どの人が小屋を後にしていた。

【旭岳分岐から白馬岳へ】
左、
小屋から15分で旭岳分岐着。


 白馬館付近から旭岳(2867m)と
裏旭岳(2733m)が見えた。
 背景、立山剣岳。

 

【白馬館と白馬岳】

白馬館前は、絶景ポイント。

【白馬岳山頂手前に来て白馬鑓ケ岳縦走路が見えた】
 稜線から白馬鑓ケ岳は見えなかったが、山頂手前に来て姿を現した。

【白馬岳山頂ー06時42分~07時00分)】

右、可愛い幼児のご家族でしょうか。白馬大池への方へ降りていきました。
 山頂は、既に30人位の人がいて大賑わい。

 白馬岳の山名札を入れ撮影するとなると逆光でうまく取れず皆さん困ったようです。
 それでもこの美しい風景を撮ろうと夢中のようです。
 
 下、東側は切れていて危険。
 地獄の底は、大雪渓へと落ち込んでいる。

【白馬分岐~杓子ケ岳への道ー07時43分】
左、
分岐から精悍な旭岳(2867m)が近くに見え登高欲にかられます。

下、
同位置から
立山剣岳を撮る。
堂々とした鋭峰に圧倒されます。


【白馬分岐~杓子ケ岳への道ー07時47分】
上左、
旭岳分岐付近にいたイワツバメかヒバリか。
 人を怖がらない愛嬌がある。

左、
P2766から見た杓子ケ岳。
灰色と緑の山肌。
 登るにつれてその美しさに魅了される


【白馬分岐~杓子ケ岳への道ー08時08・38・45分】
上左、
アップダウンはきついが、見晴らしが良いので気力はアップ。
上右、
山頂手前の岩屑の道。
一歩一歩足を踏ん張らないと滑り落ちるのでゆっくり慎重にーー。
左、
杓子ケ岳西面。緩やかな斜面に変化に富んだ道が続いている。
 大自然の中、1人歩きは楽しい。

【杓子ケ岳。9時03分:ー9時20分】
上左、
鑓ケ岳方面から登ってきた単独の外人。ニホン語は話せないとーー

上右、
管理人。
関東から来た宇野さんと記念写真を取り合いする。

下、
鑓ケ岳へ。
何度見ても美しい山肌。夢のような縦走路でした。

【鑓ケ岳へ向かうー09時33分】 
左、標高2728m。
杓子岳から少し下った地点から鑓ケ岳を見る。


下、
白馬岳からの縦走路。
(左の岩塊から撮る)


【鑓ケ岳へー10時14分小コブ着。】
標高2823mの小コブから鑓ケ岳の山頂を見る。

【鑓ケ岳山頂ー10時37分-57分】
上左、
鑓ケ岳三角点(2903.1)と
山頂プレイト

上右、
監察指導員2名。(緑と赤)のほか5人全部で7人いた。

 観察指導員は、こんなに遠くまで見える日は年に数えるしかないと話していた。

下、
白馬三山縦走路が手に取るように見えた。
 雲の下に町並みが小さく見えた。
 白馬町辺りでしょうか

【鑓ケ岳山頂ー立山・北ア方面】

【唐松・鑓温泉分岐ー11時21分】
上、
唐松分岐付近。

左、
一見雪山かと思うほど白い山。
花崗岩を細かく砕いたような岩屑の山はとても個性的。勾配はきついが慎重に歩けば問題なし。

下、
白馬鑓西側の全容。
線が柔らかく女性的で何よりも美山だった。
 

【鑓温泉への道-11時24分】
標高2732m付近。
荒れ地の斜面にコマクサの花が群生していた。
 周囲は、柵があり保護されていた。

【鑓温泉への道-昼食(11:54~12:18)】
標高2553m付近。
少し緩んだ坂道で昼食をとる。

 杓子岳で単独で来られた宇野さん(左)と再び一緒になったので鑓ケ岳をバックに近くの人に撮影依頼

 カメラは、SonyR1003と2人は同じカメラを持参していたので講釈も聞かせてもらった。

【クサリ場】

4か所鎖場がある。距離は、短い。

【小屋手前の雪渓】

【鑓温泉小屋ー13時38分着】

温泉風呂泊り客は無料。湯の温度は43度位熱い。
左、
鑓温泉小屋
温泉湯は、石積みのあるところ。
ロープの外側は。キャンプ場。
内側は、登山道。

08月11日(木)

【鑓温泉小屋ー06時12分発】
 天気予報は、今日も「曇り晴れ」と安定しているようだ。

【小雪渓場ー06時30分】
今年の夏は、雪渓が後退していた。アイゼンの必要なし。

【崩沢ー7時過ぎ通過】
 危険な谷筋が3か所ばかりあった。
 近年、遭難事故で数人が死亡したことが新聞に大きく報道された。
 この谷筋は、落石が多いのでヘルメット着用が必携。

【P1824が見えてきた。ー8時10分】

左、P1824稜線。右、お花畑。
左、
P1824
を超えるとダラダラとした花の道。

【花街道】


見た花ばかり。

【水芭蕉平ー09時24分】

沼地は乾燥していた。平らというよりは小広場だ。

【猿倉荘ー09時58分着】
温泉小屋からの下りタイム。
3時間46分。

発06時12分着09時58分