【山記録】
武奈ケ岳三角点
日時・天候   2016年01月05日(火)/曇り
山名・標高 武奈ケ岳(1214.4m)
山域  比良
コース・タイム  坊村登山口(9:20)~標高660m付近(10:09-10:13)~P846(10:40-45)~御殿山(11:24-31)~ワサビ峠分岐(11:36)~武奈ケ岳(12:11-13:08)~細川釣瓶分岐(13:18)~P706(14:29-34)~細川バス停(15:10)
総タイム5時間50分(休憩90分程度含む)
沿面距離9.3km 累積標高+1191m -1181m
人数 10名

【軌跡ログー山旅40000図76%縮小】

【カシバード・鳥瞰図ー京都左京区中の町P855上空1240mから撮影

【足跡】
<まえがき>
 日本列島は、2016年に入ってもエルニーニョ現象で豪雪地にも影響が出ているようだ。
 山仲間のKさん(甲賀市)が、計画した雪山入門コース福井県の「三十三間山」へ登る予定であった。
 だが、新年になっても豪雪地に雪は降らず比良の名峰「武奈ケ岳」へ変更したいとの連絡を受けた。
 比良の雪山といえば、2年前に摺鉢山へ登ったが豪雪で途中敗退したことや道路事情が頭によぎる。
  
 雪国へ向かう道は、神経を使う。
 2012年1月14日、琵琶湖大橋を渡り国道367号に入ると登山口の葛川坊村まで山越えが続く山岳道路である。
 電光掲示板に「チエン規制」の表示がでる。道路端には30-80cmの除雪した雪が残る。
 徐行運転で何とか葛川坊村まで辿りついた。
 花折峠付近は、凍結でノロノロ運転を強いられる可能性が高い。
 遠方の伊勢から来るとなるとリスクも高くなるので前夜出発し車の中で寝ることにした。
 今年の道路事情は、暖冬のせいで積雪もなく凍結もしないで普通に走れた。

<登山口>
 登山口の葛川坊村に来ても雪はなく普段と変わりない寒村だった。
 午前6時半、葛川市民センターで朝食の準備をしていたら車が1台入ってきた。
 我車と同じスバルフォレスター車だ。
 中から中年夫婦と思われる人があらわれ、軽い準備体操をしたあと出発していった。
 その後、神戸ナンバー四駆の三菱車が到着。
 小学生2人と夫婦4人の家族連れである。冬山装備のあと出発していった。
 
 7時、栗東のYさん。名古屋のIさん夫婦などが次々と集まる。
 集合時間の8時半になっても奈良のOさんが現れないので暫く待つことにしたが連絡とれず。 
 結局、予定より50分遅れで登山口を出発する。
 
<登山口~御殿山>
 雪山用バランスの良いGRIVEL40ℓザックの中身は、8本爪アイゼン・ワカン・水2.0ℓ・ポット0.5ℓ・ガスボンベイ・防寒着・山マフラー・弁当など全部8キロ余りと体力限界の重さ。雪がないのでワカンは置いていくことにした。
 P846辺りまでは、植林の中をジグザグの急登だが固まった道で歩きやすい。だか、重いリュックで一歩の足取りは遅い。何とか皆の後には付けたが加齢による体力の劣化はいかんともしがたい。
 少々積雪があった方がクッションとなり重さは軽減されるのではないかと思う。
 標高1097mの御殿山に来ても積雪なし。
 展望が開ける。周りの山にも雪がなく以外の景観に戸惑う。
 ここから、武奈ケ岳への道は山岳展望ルートで疲れも忘れる。

<武奈ケ岳>
 12時過ぎ武奈ケ岳山頂に到着。
 天気は、曇り。琵琶湖は霞んで見えない。釈迦ケ岳やコヤマノ岳は灰色に見える。
 比良の最高峰武奈ケ岳は白くならず物足りなかった。
 だが、山頂の雰囲気は素晴らしい。
 2m以上もある山名標識がこの山のシンボルとなっている。遠くからも確認できる。
 本場、ヨーロッパアルプスの山にでもいるような感じがする。
 足元には雪に埋まることを計算にいれたのか背の高い三角点がある。
 側には、小さな地蔵さんが居座る。ここは、日本の山岳信仰らしい光景だ。
 冷たい風を避け少し東側に降りた地点で昼食をとる。

<下山は、細川尾根を行く>
 細川尾根は、初めて歩く。
 山頂まで一本の長い尾根なのでやや単調な感じがする。
 今の季節は、樹木に葉がないので見通しが良い。
 中腹から上部は、ブナや自然林に覆われている。
 春や秋に歩くと楽しい尾根歩きができるのではないかと思う。

【葛川坊村】
 2016年1月、雪国の葛川坊村に雪はなくいつもと変わらぬ寒村だった。

【地主神社前を通り三宝橋へ】

地主神社は、明王院の鎮守さん。
登山の無事を祈りお参りする。賽銭100円。
 比良山系事故発生件数昨年は17件のうち死者3人。この看板は目立つところにある。
登山届は出してよね。

【自然の道歴史の道】

 明王院の前を過ぎると「御殿山コース」の標識が出てくる。

【植林の中を行く】
 しっかりと踏み固められた登山道。傾斜はきついが歩きやすい。

【標高640m付近で最初の休憩】

 水分補給をして一息入れる。

【P846で休憩】
 植林からブナと自然林に変わる 御殿山まで半分くらいかなぁ。  いままではきつい登りだったが、少しは緩くなりそうだ。
 

【標高1000m付近のブナ林】
 夏道と冬道との分岐では、尾根筋の夏道をとる。
 標高1000メートル付近に来るとチラホラと雪が現る。

【御殿山】
御殿山まで2時間と標準タイム。
 ここまで来ると展望が開ける。
 武奈ケ岳までは楽しい山道が続く。

【わさび峠】

【樹林帯を抜ける】

【山頂尾根へ取りつく】
 山頂尾根に来ると冷たい風が吹き上げてくる。
 北斜面が薄らと白くなっている。

【分岐】

【武奈ケ岳】
 山頂に来ても岩が見え積雪があるとはいえず。手袋なしでもいられる。感激は今一だった。
 

【昼食地】
 昼食地は、風を避け少し東に降りた地点でとる。吹き溜まりの雪あり。
左、コノヤマ岳
  
 釈迦ケ岳方面の眺めよし。

【釣瓶岳・細野尾根分岐付近】

 渡辺清美君昭和48年4月4日北穂高に眠る。
 忘年25才と書かれた石碑。何故か、釣瓶岳・細野尾根分岐付近にある。

【細川尾根を下る】
 細川尾根は、薄い踏み跡ながらテープもあり。 ほぼ尾根筋を歩く。今の季節は葉のついていない樹木で見通しが良い。

【P706】
P706付近。ここは、緩やかな勾配で休憩に最適。

【細川集落に下山】
 細川集落に下山。
 家の建物は雪国らしい風景。
 かっぱ村というユニークな案内板が建つ。