【秋雨の養老山ー寒さに震た山記録】 
日時・天候   2005年10月23日(日)/雨
山名・ 養老山(859.1m)/小倉山/三方山
山域  養老山系
コース・タイム  滝上駐車場(9:20)登山口(9:30)ベンチ(10:10~10:15)三方山(10:50~10:55)小倉山(11:20)養老山(11:45)ベンチ(13:03~13:10)滝上駐車場(13:30)

総タイム3時間50分
人数 7人

【足跡】
昨夜の岐阜県地方の天気予報は、「曇り晴れ降水確率30%」で雨の心配はないので養老山系の最高峰「笙ケ岳」へ登る予定であったが、天候急変で養老山に変更した。
 久居icから桑名東まで高速に乗り桑名東からは、国道258号で養老へ向かう。高速を走っている間は澄み切った青空が広がり絶好の登山日和かと喜んだのだが、岐阜県に入ると急に雲が多くなり、車窓から虹が見えた。朝虹は天候悪化を示す予兆である。それでも昨夜の天気予報を信じていたのだが、それが見事に外れた。
 海津市に入る。昨年までは南農町である。国道沿いに出来たまだ新しい道の駅に入る。「足の湯」もあり、なかなか立派な施設である。ここから500メートル位先で、国道258号と別れ県道に入る。この道は関ヶ原を経て伊吹山へ行く道で、昔は良く走った道でもある。

 養老駅前から入ると登山口のある滝上駐車場は分り良いのだが、一つ手前の養老公園から入ったので、公園内をウロウロしてしまった。滝上駐車場は、みやげ物・食堂・トイレもあり滝見の駐車場と云っても過言でない。乗用車なら50台位は停められるスペースがある。我々が停めると女性管理人が出てきて「山へ登るのですか。帰りには滝も見て行ってください」と言われる。
 あいの日は500円だが、休みの日は千円いただきますと申し訳け無さそうに請求する。我々は半日以上も停めさせて貰うし、この正直おばさんに高いとは言えない。二千円(二台)払うとハイキング用のパンフレツトを呉れた。
 駐車場の入口で登山届けを出し、9時20分駐車場から少し戻って林道の奥へと進むと「養老山登山口へ」と記された案内板が立つ。ここからは林道と離れ、左を取る。石堰のある河原へと降りていくと向岸に登山口の看板が見える。
 林道は通行止めのクサリがあるが、笙ケ岳の中腹もみじ峠近くまで伸びていると聞いた。
登山口からはジグザグに付けられた急登だが、整備されて歩きやすい。コナラ、ツバキなどが入り混じった樹林で植林もあるが自然林の方が多い。雨はいよいよ本降りとなりなってきた。標高500メートル付近で三方尾根に乗り越すと緩やかな道になり間もなく休憩に良いベンチがある。そこには若者グループが休んでいた。上でテント泊をして下山中とのこと。昨日は快晴で素晴らしい景色が見られたと言っていた。
 雨が激しくなってきたので、取りあえず「標高722メートル」の三方山まで登り次の行動を決めることにした。
 約40分で三方山の丁字路に出る。分りやすい指示板があり、左へ3分ほどで三方山である。三方が切れていて眺めが良いのだろうが、雲に隠れて何も見えない。晴れていれば濃尾平野や木曽御岳の眺めが良いらしい。三角点を入れて記念写真を撮る。雨は依然として激しいが、小倉山へは20分ほどの距離でそこには東屋があるのでここで昼食を取ることに決めた。
 三方山から笹原峠は、すぐ近くだった。ススキやカヤに囲まれてはいるが、周囲は伐採され広々としていた。ここは笙ケ岳と養老岳への分岐でもある。養老岳へは道幅もゆったりとした緩い道は、片方が切れており、晴れていれば展望の良い道と思われる。今日は、風の吹きさらしで冷たい風が頬を撫でる。温度計を見たら4度だが体感気温はもっと低い。小倉山の周辺は、ルンルン気分で散策できる遊歩道となっている。アセビの木が多い。
 東屋は、四方が開けているため、強い雨と風が吹き込んでくる。雨は遮断できても冷たい風は、どうしょうもない。体温はドンドン奪われ中に一枚着ないと立っていられない。ところが先客の2人(男性)は、カッパも持ったずにここまで上がって来たとのこと。顔は、強ばり目はうつろ体を動かさないとじっとしていらないようだ。弁当も一口食べただけで早々に退散して行った。「弁当忘れてもカッパ忘れるな」この戒めを身に沁みたことだう。
 
 私たちは、東屋で待機するものと、養老山頂上を目指すものとに別れ、数名で山頂を目指した。山頂まで20分位。指示板に従って進むと、ブッシュの中を掻き分けて頂上に到着した。
 頂上は、樹林に囲まれ視界はゼロなので証拠写真を撮り早々に退散した。帰りは近くに林道が見えたので、この道を歩いて東屋に戻った。何でこんな良い道があるのに指示板は、あちらを向いているのか不親切としか言えない。待機していた人たちは、ブルブル震えながら待っていたとのこと。
 昼食を済ませた頃に、老夫婦が東屋にやってきた。この老人から養老山の話を聞かせてもらう。今の季節は、晴れていれば木曽の御岳や乗鞍岳など初冠雪の北アルプスが見えるとか。しかし、雪の養老山も捨てがたい。自分は、冬の養老山の方が好きだ。ぜひ登って欲しいと云われた。雪は山頂で膝位まであるが、ラッセルの必要もないので誰でも来られるとか。但し、滝上公園駐車場は、四駆しか上がれないので公園駐車場に停めて歩かなければならない。老人の話に魅せられ来年2月には、雪の養老山に登ろうかと思った。
 
 下山も同じ道を引き返したが、雨は滝上公園駐車場までザンザン降り、カッパの中もベタベタに濡れていた。養老の滝を見て帰って来たらようやく天気も回復した。
 今日、山に来た人たちは、雨降らずを予想して登ったのだろう、天気予報に泣かされた一日であった。