【山記録】
  三郎ケ岳三角点 
日時・天候   2006年4月9日(日) 晴
山名 高城山()・三郎ケ岳(879.0m)
山域   奈良県
コース・タイム  仏隆寺(8:05-30)〜小峠(9:00)〜高城山(9:30-40)〜三郎ケ岳(10:25-11:15)〜伊勢本街道(11:45)〜石割峠(12:00)〜諸木野東屋(12:30-40)〜小峠(13:05)〜仏隆寺(13:40)

総タイム5時間35分
人数 7人

【地図】

【足跡】
 三郎ケ岳の山麓にある仏隆寺の千年桜も見たいとのことから8日に出かけることにした。
平地で見る桜は、2〜3日前から満開で仏隆寺の千年桜も開花を期待したのだが、ここは標高500メートルの高さにつき「桜蕾固し」であった。開花までには、まだ10日位はかりそうな感じである。
見ごろは、4月25日頃ということになろうか。
  伊勢市午前6時出発。天気は「晴れ・気温12度・風弱くやや冷い」と、絶好の登山日和である。奈良県榛原町高井までR366号で100キロ弱。自家用車で2時間を要した。
 
 高井バス停前の十字路に「左室生山道」と書かれた古い石碑を曲がると仏隆寺の参道に入る。千年桜と書いたのぼりが道沿いに多くたっている。リュックを背負って歩いている人も見かける。足元を見ると登山靴を履いていないので、千年桜を見に来たのだろうか。川沿いに走ると間もなく仏隆寺の石段が左に見えてくると、その前が駐車場、乗用車なら10台位は駐車可能だ。ほぼ満車だったが、何とか滑り込みで駐車出来た。駐車場の奥にトイレがあり、側には「ツクシ・栃の実など」山の特産品が並んでいた。何でも100円と書かれた張り紙に硬貨を入れる箱が置かれた信用売りである。
 仏隆寺@石段下には、古い標や辻堂・灯篭などがあり、本街道の面影を残している。標識に従い右の旧道をとる。広船寺の下、右の小橋を渡って赤埴の集落に入る。雪対策で傾斜のきつい瓦葺き屋根で白壁の豪華な建物が多い。段々畑や田んぼも区画され明るくて山中とは思えない。民家の建っている土手に白や赤の、シヨウジヨウバカマが沢山咲いていた。集落を過ぎると左にログハウス右手に池が見えてきた。少し先に児玉稲荷がある。神社の前に数台駐車できるスペースがあった。
 この前に山道があるが、登山口は少し先の小峠Aである。切通しになった峠の左手に標識がある。「高城山」と「三郎ケ岳」と書かれている。仏隆寺から30分で登山口に到着した。

 登山道を暫く行くとダート(土道)の林道に出る。この道を暫く行くと墓地の手前で左折れ、熊笹の茂った薄くらい植林の中を緩やかに登っていく。左が開けた所に出ると鎖のある急登になる。これを登りきったところが、高城山山頂Bである。
 山頂は祠と案内板があり、東屋もある。北西から南が開け南に台高の高見山、大峰は遠くに霞んいる。西に竜門山や音羽三山の眺めが良い。
 高城山へ登る途中、児玉稲荷の前へ車を停めた大阪から来た陽気な4人さんと一緒になる。
 今日は高城山まで登りまた児玉稲荷まで戻るとのことで、三郎ケ岳から石割峠へ下るコースについて教えて貰った。
 @魔崖仏郡をぜひ拝観して欲しい。意識していないと素通りということもあるので、山頂から急坂を下り緩くなったところで左折すること。
 A魔崖仏郡を見て、山道を右に下ると鞍部の明開寺本院跡に出る。暫く行くと分岐の標識(左、血原橋へ右、石割峠)がある。本コースは、左の血原橋へ下り伊勢本街道に出て石割峠へ上ると教えてもらう。
 大阪の4人さんは、スーパの買い物袋をぶら下げていたので、どうやらこの高城山で宴会のようだ。ここで彼らと別れ三郎ケ岳に向かう。
 東屋の前を通り北から東へ尾根伝いに道を行く。ガイドブックには、コブを2つ超え鞍部に出て最後に急登とある。ピークらしきところは3つほどあったがいずれも登山道は下を巻いていた。ピークへ上るが樹林に遮られ展望は今一だった。ヤセ尾根になると岩が露出しフイックスロープがあり、これをかけあがると三郎ケ岳山頂Cに着く。仏隆寺からゆっくりゆっくり歩いて2時間弱かかった。

 二等三角点標石のある山頂は、実に展望がよい。少し雲が多いので遠くは見通しが悪い。正面に住塚山・古光山と曽爾の山から台高の高見山が眼前に迫る。南は、大峰の山上ケ岳が霞んでいる。西は、高城山と背後に音羽三山が縦に並んで見え大和の国の発祥地らしき展望で、千年前の大和に思いをよせる。山頂に1時間弱居たが、誰も上がって来なかったので、静かなる雰囲気にひたる。うん千年桜の咲く頃又は紅葉の頃、再度挑戦しょうかと思う。
 山頂から南へ鎖が設置された急坂を下る。(大阪のおじさんたちが教えてくれた通り)緩くなったところで左へ曲がると磨崖仏郡がある。岩に彫られた見事な人物像。奥に女人像もある。どれも東向きで太陽に面している。何でこんな地形の悪いところに大きな像があるのだろうか不思議でならない。古人からの偉大なる遺産に間違いはない。
 来た道を戻り右方向に降りると石割山明開寺奥の院の建物が見えた。鞍部に降り奥の院を覗くが締まっていた。標識に従い歩くと分岐に出る。石割峠へと書かれた道標があり、一瞬どうしょうかと迷ったが(大阪人の)指示どおり、血原橋へ行くのが本コースにつき左に曲がる。幅広のダートな道を沢沿いを下ると林道に出る。明開寺本院跡を右へ、血原橋に来ると民家が数軒ある。自家用車で来た人に石割峠へ入る道をきく。

 ここから少し先の伊勢本街道D沿いに標識はあるが、手前の道から入ると近いということで、教えられた道を行く。15分ほどで石割峠Eに着く。
 伊勢本街道と書かれた標識が要所にあり、その標識に従って諸木野Fの村落に入る。ここは伊勢本街道を意識した街づくりで歩いて楽しい街道である。段々畑が望めるところに立派な東屋もあり、山里ののどかさが味わえる。
 諸木野の村はずれから右に折れ、坂を上っていくと小峠へと道が続いている。
 現在は、植林の山となっているが、斜面一帯は段々畑である。昔、自給自足で生活していた頃の痕跡だろうか。

@仏隆寺と千年桜

左、石の階段を上っていくと仏隆寺階段の途中にあるのが千年桜。  

右、仏隆寺。駐車場が狭い。有料駐車場もなし。道路沿いは狭くて駐車できない。花の咲く頃は、車を高井方面に停め歩くのが良い?

【千年桜】

上の千年桜を拡大する。
写真で見ると、白っぽい色をしていたので山桜のような気がした。4月20日過ぎが見ごろか。

高城山・三郎ケ岳は、右の道路を行く。

【赤埴集落】

赤埴の集落に入る。
瓦葺き屋根で白壁の豪華な建物が多い。山中とは思えないのどかな風景。この土手にはシヨウジヨウバカマが沢山咲いていた。

【A小峠】

小峠にある登山口。
登山口から暫く行くとダートな道になる左手に墓地が見えてくると高城山への標識がある(右)熊笹の茂る植林の道を行く。

B高城山
高城山山頂からの吉野方面の展望。
左の説明版は下に拡大。

【説明版】

C三郎ケ岳

【三郎ケ岳】
 三郎ケ岳山頂から高城山、背景は音羽三山が雄大に見えた。

磨崖仏郡
 岩に彫られた見事な人物像。奥に女人像もある。どれも東向きで太陽に面している。何でこんな地形の悪いところに大きな像があるのだろうか不思議でならない。

磨崖仏郡

D伊勢本街道出会

E石割峠

諸木野

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