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【山記録】 | |
日時・天候 | 2007年12月11日(火)/晴・小雪 |
山名・標高 | 毛無山(1500m)・十二ケ岳(1683m)・金山(1686m)・節刀ケ岳(1736m)・鬼ケ岳(1738m) |
山域 | 神奈川県足和田村 |
コース・タイム | 文化洞トンネル-75分-毛無山-110分-十二ケ岳-40分-金山-15分-節刀ケ岳-35分-鬼ケ岳-45分-鍵掛峠-50分-根場登山口 ●歩行タイム6時間10分 |
距離/ 難易度 | ●沿面距離9..0km |
富士展望 | 毛無山・十二ケ岳から見えた。金山・節刀ケ岳・鬼ケ岳から見えず。 精進湖からは朝・夕見えた。 |
人数 | 10名(男4・女6)。 |
【軌跡図】 |
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【足跡】 |
<前書き> 東西南北の方向から、富士を見る京都・Mテンさん企画の山行きに参加した。 今回は、北に位置する十二ケ岳ほか5山に登った。 山旅は、2泊3日だが(移動日を除くと)、登山日は1.5日となる。参加者は、10名(男4・女6)。 精進湖畔にある山田屋ホテルに2泊する。 ホテル正面から、精進湖、子持山、富士山と整列している。部屋の窓を開けると見事なアングルが展開する。富士の周りにある雲が刻々と変化していくのが見えた。 ここは、富士撮影の有名なビュポイントで、プロの写真家も沢山来ると聞かされた。 山田屋ホテルのロビーや食堂には、富士の感動的な写真が幾つも展示され、宿泊した著名人の名前も壁に貼られていた。 翌朝、5時起床。外は、まだ薄暗い。 窓を開けたら富士の上に傘雲が現れた。(トップの写真) 実物を見たのは、これが初めて。皆な感激で興奮しながらシャッターを押す。 湖畔には、沢山の黒い人影がーーカメラマンたちだ。富士山の方向に三脚をたて横にズラリと並んでいたのには驚かされた。 <2月11日ー毛無山・十二ケ岳・金山・節刀ケ岳・鬼ケ岳> 6時朝食。6時45分ホテル発。 マイクロバスで、登山口の文化洞トンネルまで送ってもらう。 15分ほどで文化洞トンネル西口(河口湖と西湖の間にある)に到着。右側の大きな空き地へ停車する。 傍らに「十二ケ岳登山道入口」の標識が立つ。 7時10分登山口を出発する 軽い準備体操をしたあと。トンネルの上に向かって登って行く。一汗かき稜線に出ると懐かしい標識があった。足和田山(五湖台)←」への表示あり。 五湖台は、今年3月反対側から登った。昭文社の地図を見ると、2時間弱で五湖台へ行けるようだ。そのときのことが頭を駈け巡ぐる。 8時35分毛無山着。 この名前も懐かしい。先月、標高1700メートルの毛無山山頂から見た景観は、雲で何も見えなかった。今日は、何とか晴れている。紛らわしいが、標高1500メートルの毛無山から標高1700メートルの毛無山もバッチリだった。正面(南側)は、裾野を大きく広げた雄大な富士山が見えた。 富士の頂上部は、残念ながら雲で見えなかったが、 前面に足和田山、その前にも二つほど山あり。左右は美しい河口湖と西湖あり。絶妙なバランス感覚に保たれている。背景に位置する富士の雄姿は、一層美しいと思った。 今回のコース中、毛無山から見る富士山が最高に良かった。 毛無山で15分ほど休みいよいよ十二ケ岳へ向う。 案内本によると、別名鋸岳とも呼ばれ、岩峰が並ぶ。大小の峰頭を一括した総称とある。 岩場、鎖、ロープと緊張感の連続だが、その緊張感がまた楽しい山であり、富士山の眺望は、絶品と書かれていた。 十二ケ岳へは、細い稜線を歩く。 一ケ岳、二ケ岳と小さなコブの一つ一つに名前が付けられている。 三ケ岳までは特徴のない尾根道が続く。 四ケ岳に来ると岩場が現れる。 僅か数メートルの下りではあるが、南面はきれ、高度感はある。太いロープが設置されているが、斜面は滑りやすいので注意を要す。 五ケ岳〜十ケ岳は、 目立った岩稜はないが北側に深く落ちた斜面のヘリや岩峰の中心部を巻くように進む。名札を読みながら次のステップが楽しみになる。決して安全な道とはいえないが、危険と思われるようなところもなかった。 十一ケ岳は、難所。 十一ケ岳へ来ると正面に十二ケ岳の威圧的な斜面が迫っている。遠くから見るとさほど気にすることもなかったが、近くに来ると垂直の岩壁そのものだ。多分巻いて行くのだろうと思っていたら真っすぐ上がって行く人影が見えた。リーダーらしい。あれを登るのかーーええ計算違い。寒気のする鋭い岩峰に不安がよぎる。直下には、長いロープがあり下の方が見えず一瞬足がすくむ。 先週タメシテガッテンで放映された。恐怖は、10分待てば落ち着くとのこと。 先にリーダが降りる。谷底から大丈夫との声が聞こえた。この一言で安心する。次に、女性群が一人づつ下りた。下の方から大きな叫び声がーー「足が届かないのか」リーダーの名前を何度も叫ぶ。悲鳴のような声だ。リーダーは、既に吊り橋を越えていたのか聞こえなかったようだ。 上からは、全く見えないのでアドバイスもできない。(後でMさんと分かった)何とか自力で降りたのか間もなく静かになった。 7分くらい待って自分の番が来た。 右に行くか左に行くか思案のうえ、左へ行くことに決める。太いロープを持ち後ろ向きで足場を決めて下るが、次のステップ(足場確保)がままならぬ。体をねじり足を伸ばすと岩にひかかった。 鞍部に降りると、小さな吊り橋が待っていた。深い谷と崖の間に設置されており天狗が通るような橋で距離は5メートル位ある。床板から見える岩稜は切り立った背中を見せていた。橋はしっかりとした造りで不安なく渡れた。谷底の写真は危ないのでやめた。 釣り橋を渡ったら足場の悪い岩場の急登が始まる。 屏風のごとくたちはだかる大岩を越えねばならぬ。岩登りの技術のない者には、苦しい道のりが続く。ロープ・鎖の助けをかりながら腕力で体を引き上げなんとか通過したが、もう、体力を使い果した。 岩場を過ぎると樹林帯に入る。後ろを振り返ると三つ峠山へ河口湖や御坂の峰々が一望できた。 間もなく山頂分岐に出て、右に登れば山頂に出る。 10時25分十二ケ岳着。 狭い山頂である。富士の方向は南向きで逆光で眩しい。富士の上部と下の方に雲があり、景観は今一だった。栄養ドリンクを飲んでバテた体に活を入れる。15分ほど休憩し出発する。 十一ケ岳から先の道は、緊張の連続であったが、後から思うと恐いながらも楽しい道でもあった。 生涯忘れることはないだろう。 11時10分金山着。 黒岳、節刀ケ岳から続いている御坂の主稜線に合流したことになるが、この金山は、山頂というより峠のような感じである。少し立休憩して通過する。 11時25分節刀ケ岳着。 節刀ケ岳は、どこから見てもほぼ同じ形をしている数少ない山の一つとある。端正な三角すいは御坂山中心部に位置する。 残念ながら、ガスに覆われ富士の展望は利かず。昼食タイムでゆっくりしたいが、小雪舞う荒れ模様の天気で早々に退散する。 ガイド本には、大石峠から登るコースが一般的。明るい草原、南に河口湖、そして富士山が大きく見えるので人気コースと記されていた。 12時40分鬼ケ岳着。 山頂には、大きな岩が二つある。遠くから見れば鬼の角に見えるとか。晴れていれば南アルプスが見えるのだが、小雪が舞う視界悪し。早々に退散する。 13時35分鍵掛峠着。 小雪が舞う視界悪し。早々に退散する。 13時45分根場登山口へ下山。雪はやみ、曇りとなる。 |
【登山口は文化洞トンネル西口】 |
![]() ![]() 文化洞トンネル西口を出た所から登る。 左、広場に標識あり。 右、文化洞トンネル |
【P1241.5地に三角点あり】 |
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【毛無山→三角点】 |
![]() ![]() 左、毛無山(1500)から毛無(1700)を見る。 右、毛無山三角点。 下、毛無山から正面に富士山が見え迫力あり。手前、足和田山。 |
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【小さなコブも含め十二の名札のある十二ケ岳へ挑戦】 |
![]() ![]() 左、十二ケ岳。 右、一ケ岳 |
【十一ケ岳から先の難所】 |
![]() ![]() ![]() 左、十二ケ岳の険しい登り。 中、ロープを使って降りる。 右、吊り橋。 |
![]() ![]() 右、十二ケ岳大岩の壁を攀じ登る。 左、右の写真を一部拡大。 |
【十二ケ岳上りから十一ケ岳を振り返る】 |
![]() 一番奥が、三つ峠山。 中、御坂山。中右、河口湖 手前、十一ケ岳。 下の写真。 十二ケ岳山頂から見た富士山。 |
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【金山】 |
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【節刀ケ岳】 |
![]() ![]() 左、 十一ケ岳付近から見た三角すいの節刀ケ岳。 右、 節刀ケ岳山頂。 山頂岳からガスで富士山は見えなかった |
【鬼ケ岳】 |
![]() ![]() 左、金山付近から見た鬼ケ岳。 右、鬼ケ岳山頂。ガスで富士は見えず。 |
【鍵掛峠から根場へ下山】】 |
![]() ![]() 左、鍵掛峠。 右、根場(林道)へ下りる。 |
【山記録】 | |
日時・天候 | 2007年12月12日(水)/晴 |
山名・標高 | 三方分山(1422m) |
山域 | 神奈川県足和田村 |
交通 | 精進バス停付近まで山田屋ホテルの車で送迎してもらう。(15分) |
コース・タイム | 精進湖バス停-50分-女坂峠-50分-三方分山-35分-精進峠ー50分ー山田屋ホテルバス停。 ●歩行タイム3時間5分 |
距離/ 難易度 | ●距離3.9km |
富士展望 | 富士の上部まで見えたか太陽が上にあり、逆光で眩しかった。 |
人数 | 10名(男4・女6)。 |
【軌跡図とホテル】 |
![]() ![]() ![]() 富士見最適の宿。 山田屋ホテル。 前は、精進湖。 |
【足跡】 |
朝7時20分山田屋ホテル出発。 ホテルのマイクロバスで精進湖バス停付近まで送ってもらう。10分ほどで登山口の集落に到着。 7時40分軽い準備体操をして出発。 集落の狭い道を上って行くと堰堤が現る。堰提の前に登山届の箱が設置されていた。ナラの木が多いつづら折りの山道を登って行くと峠に着く。 8時30分女坂峠に着く。 峠は十字路で石地蔵が三体祀られている。何となく歴史の重みを感じる。 女坂の謂れは、(ガイド本による) 身重の高貴な女性が、旅先が長いことを知り力尽きる。急に産気付き出産したが母子ともに死んだ。 哀れに思った地元の人が、子供を抱いたお地蔵さんを建ててやった。ことから女坂と呼ぶ。 このルートは、中道往還と呼ばれ甲州と駿河を結ぶ最短の道。武田の軍馬が通り旅人が越えた歴史ある道と記されていた。 9時25分三方分山に到着。 女峠から山頂へは、一度西へ下って登り返す。急坂を過ぎブナや笹原が現れ、平らな所に着く。 山頂は、三方に尾根が広がりカラマツの林で明るい。山梨百名山の標柱と小さなプレートが立木にかかっている地味な山だ。 山頂からの展望は、東側が開け、富士山と青木ガ原樹海が広がる。展望は素晴らしいが逆光で眩しい。一時間ほど休んだが飽きることはなかった。 復路。 三方分山から山田屋ホテルへ。 P1409精進山の尾根下りから樹林の隙間から南アルプスが見えた。 10時40分精進峠着。 11時20分山田屋ホテル前着。 山田屋ホテルで、温泉に浸かり疲れを癒す。 13時同ホテルのマイクロバスで富士駅へ。 |
【登山口は堰提の前に登山届あり】 |
![]() ![]() 左、 精進集落の坂を登ると堰提を三つ越えて行くと峠にいたる。初めの堰提(右)の左下に登山届ボックが設置されている。 |
【女坂峠】 |
![]() ![]() 女坂の謂われは、悲しい物語から付けられた。 |
【三方分山】 |
![]() ![]() 左、山頂。カラマツの林で明るい。 右、女坂付近から見た、三方分山。 下、三方分山からの富士、下は精進湖。 |
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【精進山(P1409)三角点付近からの南アルプス】 |
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【P1409の三角点】 |
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【富士山】 |
![]() 精進湖へ下り道から撮る。 下、 翌朝の早朝、 精進湖前から撮る。 |
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