【山記録】
日時・天候  2007年03月19日(月)/晴  
 御殿場線から見た富士山
山名・山域 足和田山(1355m)/富士外輪山
コース・
タイム
大田和〜五湖台〜三湖台〜紅葉台〜牧場  (東海自然歩道)歩行タイム約3時間
距離/ 距離7.5km
交通 富士急河口湖駅からタクシーで15分登山口近くに下車登山口の鳴沢村一本木から登る
富士展望 足和田山は、富士山を最短距離から展望する山の筆頭とある。三湖台から富士山が大きく見えたが、逆光で見にくかった。
人数  6名

【足跡】
<前書き> 
 京都在住のMT氏の花旅山行きに参加した。今回は富士見登山である。
 3月に入っても暖冬が続いていたが、一週間前やっと寒波が襲来し寒い日がやってきた。
出発日の19日にも再び大陸からきた冷たい低気圧が関東方面にも流れ富士見には絶好の登山日和となった。
 3月18日、新幹線と御殿場線を乗り継ぎバスで河口湖駅近くの宿に泊まる。
 翌日、タクシーで登山口の大和田に来た。登山口には、東海自然歩道の案内板が立つ。
 足和田コースは、「東海自然歩道の中で最初に作られたモデルコースで、富士山や近辺の山々や富士五湖や樹海を見下ろしながら歩く。」と書かれていた。

<3月19日足和田山登頂>
 8時40分、登山口を出発。
 丸太で作られた木段を登っていく。コメツガ・アカマツ・コナラ・に覆われた自然林で明るい。
 良く整備された自然歩道はファミリ向きで歩きやすい。
 傾斜がきつくなると、木々の間から本栖湖が見え始めた。P1248辺りからは富士山も望めた。稜線に出ると大嵐から登ってくる道と合流する。間もなく足和田山(五湖台ともいう)に到着した。
 山頂には、二等三角点・方位盤・展望台がある
 昔は、富士五湖全部見えたのでその名が付いたとのこと。現在は木々が大きくなり、北に河口湖と西湖、釈迦岳・毛無山・十二ケ岳など見えた。
 展望台から富士山を見るが山頂部は逆光で眩しい。裾野の稜線が美しかった。
 20分ほど休んで西に向かう。
 稜線を上り下り樹林の道を歩く、横には荒れた林道も交互に出てくる。
 間もなく開けたところに来ると三湖台に着く。
 ここは周囲に大木がなく前は遮るものがない広い台地である。南東方向に聳え立つ富士山は逆光で見  青木ケ原の樹海は、広大で見応えがある。御坂山塊も近くに見えた。
 昼食をとりながら景観を楽しんでいると突然、乗馬3頭が現る。観光目的の体験馬のようだ。
 足が太くて老いた馬にインストラクターと生徒2名が近づいてくる。
 この素晴らしい景観を眺めながら馬の背に揺られるのもオツなもの。後ろでチリトリで糞の始末をして去っていった。

 三湖台から20分ほど下ると紅葉台に着く。
 二階の屋上にある展望台からは、富士山とすそ野に広がる樹海が波打つ。
 松本清張「波の塔」でヒロインの結城頼子が消えていった緑の大海原だ。その後、自殺志願者が耐えないのもせつない。
 ここに来て富士の偉大さを改めて実感した。
 紅葉台から20分ほどで下ると木曽馬牧場に着くと足和田コースの終点である。
 明日は、蛾ケ岳へ登ることから身延線の市川大門駅へ移動のため、富士急河口湖駅から大月でJR中央線で甲府へ更に身延線に乗り換え市川大門駅へ。そこから送迎車で標高935mの四連尾湖(しびれこ)へ17時30分到着した。湖畔にある水明荘へ泊る。 

【登山口の鳴沢村一本木】

 登山口には、東海自然歩道の案内板が立つ。

【五湖台(足和田山の別名】

左、足和田山山頂。右、河口湖と三ツ峠山。下、展望台から見た富士山

【P1295地点の標石を見つけた】

左、P1295地点の標石

【三湖台からの眺めは雄大である】

 三湖台は、大きな台地で遮るものなし、富士山を展望するためにあるようなところ。太陽が真上にいて富士山は逆光で眩しい。
 足の太い木曽馬は、いかにも力がありそう、山の木出しに活躍したのだろう。
左、三湖台から撮影。
 手前、青木ケ原樹海。
 奥、西湖。
 正面に御坂山塊が見える。南東方向に富士山が聳え立つが、太陽が上にあり(富士山の方向に日が射す)写真撮影には不向き。

下の画像、
左、赤石岳。右。荒川三山

【紅葉台から富士山と青木ケ原】
上左、
紅葉台。

左、
紅葉台ら見た青木ケ原の樹海。富士山の偉大さが分かる。

【木曽馬牧場へ下山】】
 観光乗馬は、この牧場から来ていた。


【山記録】
日時・天候  2007年03月20日(火)/晴  
山名・山域 蛾ケ岳(1279m)/
コース・タイム 四尾連湖〜蛾ケ岳往復
歩行タイム約3時間20分
距離/ 難易度 距離8km
交通 JR身延線市川大門駅から送迎車30分ほどで登山口の四尾連湖へ。水明荘前泊
富士展望 足和田山は、富士山を最短距離から展望する山の筆頭とある。
早朝、美しい富士が眺められた。
人数  6名

【足跡】
<宿泊した水明荘>
 水明荘は、先代が四連尾湖付近を開発し山小屋を開設した由緒ある山荘である。
 玄関の壁には、著名人の色紙や写真も貼られ、ご主人の柔らかな物腰と昔話に一段と熱が入る。今は聞けなくなった山物語を聞かせてもらった。
 ご主人・息子さん夫婦で経営する水明荘は、明るく楽しい家庭風な雰囲気がとても良かった。
 夕食のシシ鍋は、最高に美味しかった。
 四連尾湖(しびれこ)は、1.2キロ円形の小さな湖。静寂で宝石のように輝き美しい。
 「昔は、ワカサギが棲息しこの小魚を釣って生計できた。ある日ブラックバスを放り込まれ小魚がいなくなった」とご主人が嘆いていた。

<3月20日、蛾ケ岳(ひるがだけ登頂>
 蛾(ひる)とは難読の山名である。ひるとは読めない恐らくあて字であろう。
 水明荘で買った山梨日々新聞社発行の「山梨百名山」に蛾(ひる)という名の由来が書かれていた
 甲州国志は「昼ケ岳」と書き、甲州から見て昼に太陽がこの山の上に来るからこの名が付いたとの説。  また山ヒルが多いことから、更に中国の蛾眉(がび)山に寄せて名前が付いたともある。
 地元では蛾眉山という人も多いと記されていた。

 水明荘で造ってもらったおにぎりを持って午前5時50分四連尾湖を出発する。
 外は、思っていたより明るい。気温は、体感でマイナス3度くらいかなり寒い。
 水明荘の直ぐ右を道標に従い左右にジグザグの道を上っていく。登山道は、整備され歩きやすく迷うこともない。稜線に出ると冷たい風が吹き一段と寒い。フリースと雨具を着る。
 指導標に従い蛾ケ岳の山腹を西に巻く四連尾湖から1時間余で西肩峠に着く。
 山頂まで400m、僅かな距離だが急登である。7時10分蛾ケ岳山頂に到着。

 遠くまで澄み切った青空が広がり白い山々もはっきりと見える。素晴らしい快晴で心が躍る。風が強くて寒い、ブルブル震えながらシャッターを押す。
 西に白根三山、その左に荒川岳、赤石岳など南アルプスを代表する山々が大きく見える。北に、赤岳、  権現岳、横岳などの八ケ岳連邦右奥に金峰山を始めとする奥秩父の山々。
 振り返れば富士山がある。精進湖と本栖湖の西に連なる尾根の上に屹立する姿は感動的だ。
 寒くて長くはいられない、西肩峠に戻り朝食をとる。

<あとがき>
 今回の富士見登山は、2日とも素晴らしい天候に恵まれ富士山を終日見ながら周回することができた。
 足和田山の三湖台や蛾ケ岳の大展望は、予想していたより凄かった。
 忘れがたいのは、美しい四連尾湖。
 規模は小さいが、北海道や東北などで見た有名な湖とはまた違った新鮮さがあった。
 お天気に恵まれた感動の山旅でした。このような日は、再び巡って来ないだろう。
水明荘のURL http://www17.plala.or.jp/suimeisoushibire/ tel 055-272-1030)

【概念図】
 四尾連峠には、詩人野沢一の碑が立つ。
「ああされど湖のみはいつもながらの風光にかげうらかに」中略「とこしえにしびれの湖とたたえられた。

【登山口の四尾連湖は神秘的だ】

標高850m。周囲1.2キロ
ここを訪れた人たちや紹介記事には「宝石のような湖」と書かれている。
 今日も朝日に湖面が輝きエメラルドのように輝いていた。

四尾連湖畔には、珍しい花が咲いていた

【四尾連湖の前にある水明荘に泊まる】


 宿の主人は三代目?から昔話を聞かせてもらう。
 心温まるもてなしで再度来て見たいとの思いにさせられた。
 水明荘玄関の壁には、山や花著名人の色紙が多く貼られていた。