【山記録】
日時・天候  2005年04月18日(火)/曇り    
山名 百貝岳(860m)
山域 奈良県
コース・タイム 近鉄大和上市駅(08:40)〜地蔵峠(09:20)〜鳳閣寺(10:00-05)〜百貝岳(11:15-55)〜奥千本・西行庵(12:40-50)〜高城山(13:40-50)〜蔵王堂(15:10-40)〜近鉄吉野駅(16:07)
総タイム 7時間30分(休憩ロスタイム100分程度含む)
距離/ 難易度 沿面距離    km
人数等 いせ山会 14人

【奈良県の山・吉野百貝岳マップ図】

【軌跡図】



【足跡】
 <吉野桜見と登山>
 ヤマケイの分県ガイド・奈良県版に掲載された「百貝岳」への登山は、吉野山の桜見を兼ねたコースなのでこの時期に行くのがベストと思い検討した。
 出発地は、近鉄下市口駅。
 バスに乗り寺戸で降り、徒歩で登山口の地蔵峠まで2時間余とある。
 インタネットでバスの運行ダイヤを検索。
 一日6本だが下市口駅発7時50分と早朝は一便しかなくこれに乗り遅れると11時まで待たないといけない。そこで百貝岳のホームページを検索すると数件しかアクセスできない。
 ある人の記事を見ると、
 「バスに乗り遅れたので下市口駅から寺戸までタクシーを走らせたが4000円弱払う、寺戸から徒歩で1時間余で登山口の地蔵峠に着く。地蔵峠から百貝岳に登ったとある」、詳しい記述がないので黒滝村役場へ照会する。
 バス路線は、国道を走り距離が長い、しかも寺戸から先は歩かなければならない。県道(岩森〜才谷〜鳥住〜寺戸)は、地蔵峠を越え寺戸に通じており、峠まで車で行けるので、時間が大幅に短縮できることが分ったので、地蔵峠トンネル付近まで車を走らせることにした。
 帰路は、電車で戻るので近鉄大和上市駅近くの河川敷きへ迎え車を一台(レガシィ車)駐車させ、車ニ台(オディッセイ14人)で黒滝村地蔵トンネルに向かう。
 なお、帰路迎え車のタイム(大和上市駅〜地蔵峠〜大和上市駅)は、1時間15分要した。

<百貝岳と地形図>
 黒滝村から百貝岳へ登る人は交通の便が悪く極少数である。この道筋には鳳閣寺や国宝「理源太師」があるので、信者がお参りに来る道と理解した方がよさそうだ。道中にある案内板も寺関係者が設置したのではないかと思わせる。百貝岳への案内板は心細い。
 鳳閣寺から吉野へは古い歴史のある山道なので、国土地理院や昭文社の山地図にも書かれているが百貝岳への道は不明瞭である。
 ガイド本には、2万5千図(吉野・中戸・洞川・新子)を参照としてあるのだが、百貝岳へのルートや標高も入っていないので参考とならないので要注意である。


<地蔵峠〜百貝岳へ>
 地蔵峠トンネルの手前に車を駐車させ、トンネル横の山道をかけ上がると林道と合流。暫くで地蔵峠に出る。この付近林道が整備されたので峠という感じはしない。
 傍らに歴史の重みを感じる祠が立つ。鳳閣寺までは林道を歩く。昔は、山道で風情もあったのだろうが、舗装された林道は単調だ。40分も歩くと、春日神社に到着。
 鳥住集落の方から上がってくる道がついている。手前にある広場は、車で来た人達の駐車場だろうか。春日神社の前を通りきつい坂を越えると鳳閣寺に着く。桃山時代の建築様式は格式が高い。この鳳閣寺から先が山道となる。
 鳳閣寺から左へ行くのが吉野への道。
 右が理源太師と百貝岳への標識あり。
 右を取る。少し先、木の枝に標識がぶら下っていた。この標識、小さくて矢印の方向が分りにくい。 上の方にテープが巻かれていて百貝岳への道らしいが、廃道とも思えるような感じなので良く踏まれた道を歩く。鞍部に理源大師へという標識が立つ。ここでガイド本や地図を見て登山路と現在地を確認するが良く分らないので、先の道を歩いて下調べに出る。
 山腹を少し下り廻り込んだところに国宝理源太師がある。
 この奥に踏み跡の薄い山道が百貝岳へと続いていた。かなりの急登で尾根筋を上がったら鳳閣寺から上がってくる道と合流していた。どちらから登ってもこの尾根に辿れることが分った。三つほどコブを越えると百貝岳頂上である

 頂上は、樹林に覆われ眺望は効かないが、以外と明るい。如意輪観世音菩薩の祭られた祠と屋根付きの休憩所もあり、ここで昼食。気温はかなり低くて寒いので、食事を済ませたら直ちに出発する。稜線を伝って鞍部に出ると鳳閣寺からの道と合流する。間もなく吉野から来た中年夫婦とすれ違う。鎌倉岳の山腹を行くと左に視界が開けて来ると奥千本の西行庵に到着。桜は蕾は脹らんでいたが、開花していなかった。苔清水を見て金峰神社へ奥にある義経の隠れ家に立ち寄る。高城山からの展望もかすみがかかり視界は悪いが金剛山が大きく見えた。
 
 水分神社の山門に来たらやっと桜が咲いていた。
 中千本の桜も満開近い、高台からの大展望も生憎の天候で冴えない。
 だか、人出は凄い、下千本まで途切れることなく花道は賑わっていた。
 世界遺産登録記念で蔵王堂の中にある金剛蔵王権現をご開帳ていたで、拝観させてもらう。修験道のご本尊は悪魔を追い払う忿怒の形相に威厳があった。
 (無駄のないコース)
 県道〜鳥住集落から登り〜春日神社〜鳳閣寺から直ぐ先の分岐から尾根〜百貝岳〜吉野

【地蔵トンネル】

 地蔵トンネル前は道路が広くなっているので、その空き地に車を駐め。
 トンネルの右側から登ると直ぐ上の林道に出る。峠までは7分位で到着。

【鳳閣寺】

 鳳閣寺まで林道を50分ほど歩く。
鳳閣寺は、由緒ある寺。屋根のそりや正面の造りは安土桃山時代か。

【理源太師】

 国宝理源太師。この奥深い所に立派な理源太師が安置されている。お墓もあった。

【百貝岳山頂】

 山頂は、樹林の中で視界がない。手前が休憩所、奥が如意輪観世音菩薩と書かれた祠がある。

【吉野への道】
 吉野への山道。静かな道で出会う人も少なかった。奥千本の入口には芭蕉の句が立つ。

【奥千本】

 奥千本に来ると花見客で賑わう。 西行庵は桜は蕾で咲いていなかった。

【苔清水】

 水量がなくチョロチョロの苔清水も看板倒れー

【金峯神社】

 左、金峰神社。神社の裏に義経の隠れ家が建っている。

【高城山】

 高城山からの眺望は霞がかかり見にくい、それでも金剛山が大きく見えた。

【水分神社】

【中千本】

中千本付近の山桜はほぼ満開だった。この付近は凄い人出でした
さすがわ、吉野の桜は日本一。
下、中千本台から見た吉野桜。

【蔵王堂】
 世界遺産登録記念で蔵王堂の中にある金剛蔵王権現のご開帳は6月30日まで行われる。