【行者山と牡蠣(かき)の漁村を尋ねる異色ルート】
櫛ケ峰(120m) <ガイド本による・ハイキングコース>
往路は、加茂駅から情緒ある広い谷間道を歩いて行者山(櫛ケ峰)へ。
山頂から生浦湾が一望できる。下ると浦村牡蠣(かき)で知られる海の磯へ。
復路は、今浦と松尾を結ぶ山間の狭い古道を歩いて松尾駅に戻る。
山域   三重県鳥羽市
登山口と交通 近鉄志摩線起点(賀茂駅〜松尾駅)の周回コース
コースタイム 
(一般)  
 砥谷道と松尾道を周回する。全行程11.5km・約2時間55分。
 

【足跡ー2016年6 月18日/晴】 
 櫛ケ峰は、三重県鳥羽市に位置する標高120mの低山である。
 登山と海の食を求めひなびた古道を歩く魅力ある周回コースがあると聞いていた。
 周回コースは、出発地と帰り地が少し離れている。
 近鉄電車で来ると、双方の駅(加茂駅と松尾駅)が起点になるので便利だが便数が少ないのが難点である。
 車の場合は、駐車地を工夫すればさほど問題はない。
 今回、周回コースを探索に歩いたその記録である。

 <往路は一般道を歩く>
 加茂駅から棚田が続くのどかな里道を砥谷(とや)道方面へと進む。
 牧場を過ぎるとやがて小さな峠を越える。その先の右手から櫛ケ峰峠へ登る山道が始まる。
 雑木の明るい森の中を登り20分もかからないうちに、大きな堀割になった櫛ケ峰峠に出る。
 峠を下り出すと、すぐ左手に今浦行者山(櫛ケ峰)と今浦との分岐である。
 今回は、今浦からへ別ルートで行者山へ登ったがヤブ道に近い。(復路で記す)
 櫛ケ峰峠から片枝梨跡の碑のある今浦に降りる。
 更に白いアーチの「麻生浦大橋」を渡って磯の香りが漂う本浦に来る。
 ここは、牡蠣養殖の地である。昼食は、新鮮な焼き牡蠣を食べる。
 焼き牡蠣は、1つ百円でおいしかった。

 ハイキングコースは、櫛ケ峰峠から山頂(左手)を目指す。
 岩場が絡む道を進み、木立を突き破るように起き上がった大岩が行者山の山頂だ。
 岩の下には、役行者が祀られ、昔から今浦の人々から信仰を集めてきた。
 岩の上からは、東に生浦湾、北に安楽島、西に朝熊山が見渡せる。
 生浦湾に浮いて見えるのは、昭和初期に始められた、浦村牡蠣の養殖筏だ。
 山頂から再び櫛ケ峰峠に戻り今浦から本浦へと進む。
 復路は、本浦から今浦に戻り松尾道を歩いて近鉄松尾駅がゴール。。
 松尾道(一般路)は、下記の「ガイド本の参考図」を参考されたし。

 <復路はヤブを歩く>
 本浦で牡蠣の昼食を済ませたら再び今浦に戻る。
 復路のルートは、今浦〜櫛ケ峰(120m)〜P154.4〜西尾根〜松尾道合流して駐車地に向かう。。
 今浦から櫛ケ峰へは、国土地理院地形図に掲載されている古道を探すが入口が分からなかったので大江寺の中を通り奥から入る。(一般道の登山口は、大江寺の横から櫛ケ峠へ)
 大江寺の手すり階段を上がっていくと荒れた台地に出る。
 一瞬、行き止まりかと思ったが荒地の先、2メートルほど降りると山道があった。
 山道は、荒れ放題でヤブぽっい。昔は、今浦から鳥羽安楽島方面へ抜ける生活道路だったようです。
 15分ほどで峠に来ると、道は三方に分かれ西南尾根をとる。
 20分ほど登ると大岩が現れると地元では「行者さん」と呼ばれる櫛ケ峰だ。
 岩の一角に役行者が祀られている。いせ愛山会の標識ぶら下がっていた。
 櫛ケ峰から櫛ケ峠へと下る。
 手前に切通しの道があったが、峠は少し先になるので注意。
 間もなく加茂と今浦を結ぶ櫛ケ峠に来る。
 ここからヤブの南西尾根を行く。
 この尾根筋は、シダが密生し歩きにくい。分岐で何度か道を間違い修正する。
 P155.4地点に来て三角点を探したが見つけられなかった。
 最近、埋設された地籍図根と書かれた青い杭が打たれていたので測量をやり直したかも。それで三角点も消えたのか?。
 緩い勾配の尾根筋に来て松尾道へと降りた。
 山は、自然林で蛭はみかけなかったがシダの帯に悩まされた。

【ガイド本の参考図】

【6 月18日の軌跡ログ】 

【スタートは、近鉄加茂駅】 

左、加茂駅。右、駅から真っ直ぐ延びているのが砥谷道

【砥谷(とや)道】 
上左、
 のどかな田園風景が広がる。道端には野花が咲く白い道を行く。

上右、
上部の道は牧場へ。

左、
振り返ると加茂の集落
と朝熊山。

【登山口付近】 
上、
 広谷口と書かれたところから入る。

左、
奥の小さな峠に来ると上の標識が建つ。

【櫛ケ峰峠】 
上、
シダの多い山道。やや荒れてはいるが踏み跡はしっかり付いていた

左、
櫛ケ峰峠。
掘割となっている。
 
100mほど先下ったところに登山口あり。、

【櫛け峰口】 
 赤いカゴが目印。
 上をいくと櫛ケ峰へ。
 今回は、今浦の古道から櫛ケ峰へ登ったので右の道を下る。

【櫛け峰】 
左、
生浦湾。
生浦湾に浮いて見えるのが牡蠣養殖筏。
中央の白い橋が「麻生の浦大橋。

下、
西に見えるのが朝熊山

【役行者】 


【今浦は小さな漁村】 
古今和歌集の碑。
 昔、枝が二つに割れた梨の木があり、毎年交互に片方けが実を結んでいたという。
 古今和歌集の歌は、この故事にちなんだものだ。

【大江寺は、櫛け峰の登山口】 
上、 
 カーブミラーの下に櫛ケ峰への案内板あり。

左、
 往路は、
寺の横道(一般路)へ降りてきた。
 復路は、
 寺の山門を潜り手すり階段を上がっていくと山道に出る。
 背景の山が櫛ケ峰。
 

【麻生の浦大橋を渡り本浦へ】 
本浦は、牡蠣の養殖筏の町

【海の食堂「はっかい」で昼食をとる】 
上、
 「麻生の浦大橋」を渡ったところにある海の食堂「はっかい」

昼定食1500円。
 焼牡蠣は1つ100円

左、
櫛ケ峰から見た本浦の集落。

【復路は、大江寺から入る】 

大江寺の門を潜り奥の階段を上がる。

左、山道に出る。右、峠に来る。

【櫛ケ峰を経て再び櫛ケ峰峠に来る】 

左、櫛ケ峰。右、櫛ケ峰峠。

【三角点は何処だ】 

地籍図根三角点、これはなんだ。
上、
154.4ポイント奥に地籍図三角点の標識あり。

左、
 地形図に書かれている154.4の三角点のある場所。
 三角点標石は発見できず。

【松尾道に下山】 

右、降下地点。

【松尾道】 
 鳥羽市園芸センターからバイパス(県道)を歩いてきた分岐地点。
 右が、今浦への道。
 直進は加茂へ。
 車で来た場合は、バイパスの中間地点に駐車するとよい。

【箱田山(パールロード・鳥羽展望台)から見た櫛け峰の尾根筋。】