【山記録】
日時天候 2005年05月05日(火) 快晴
山名標高 伊勢辻山(1290m)・国見山(1418.7m)
山域 台高
コースタイム
登山口(08;45)〜明神滝(10:05-20)〜明神平(10:40-45)〜水無山(11:00-05)〜国見山(11:25-30)〜馬駆:ケ辻(12:00-45)〜伊勢辻山(13:10-25)〜明神平(15:10-20)〜登山口(16:25)
総時間 8時間20分
○歩行時間 6時間30分)
距離/累積高度差
人数等 いせ山の会10人

【軌跡図ー山旅40000図






【足跡】
 今年の5月の連休は、好天が続き、山は何処も大賑わい。子供の日も快晴が続く。
 台高の伊勢辻山へと向かう。午前6時車2台で伊勢を出発する。
 8時30分大又林道の終点にある広い駐車場に到着。この駐車場が出来るまでは、道路脇両側に駐車していたので、Uターンに苦労させられたものだ。駐車場から登山口まで、15分程度歩かなければならない。登山口の道路脇には10台ほど車が並んで駐車していた。この付近、以前は台高の奥深い所へ来たものだという雰囲気があったが、、台風により大又川が荒廃し、河川改修工事がなされた。谷を削り舗装路ができたのでこの道を歩くことになる。

 川の中には、大きなパイプの堰止目が二箇所もでき周りは明るくなりあじけない。日本は自然災害に弱い地形なので、この種の砂防工事の必要なことは分るが、巨大な構築物が居座り登山道は片隅に追いやられているのが現状ではないだろうか。「あしび小屋」改修のため、工事用の道路をつくっているとも聞いたが、これが事実なら乱開発ではないかと思いたくなる。

 「あしび小屋」手前から巻くようにバイパス道(谷を左岸側に渡る)が出来ていた。小屋改修の一時的なことだろうか。少し先の登山道は、(昨年歩いた時には)台風で大木が登山路を塞いでいたが、大木は切断し通りやすくなっていたのは、有り難いことだ。
 キワダサコ手前に、国見山への直登する天高ルートがあると聞いていたのだが、気にせず歩いていたので分岐の所を通り過ぎてしまったようだ。この道は国見山頂上まで一気に突き上げて急登らしいが、一度は歩いて見たい。

 国見山と薊岳の谷が明神谷である。キワダサコから暫く行くと谷に架かっていた鉄橋が鉄砲水で押し流され無残な姿で放置されていた。この付近は、急稜の難所である。新しく吊橋が架け替えられ安全に渡れるようになった。間もなく明神滝に着くここで一息入れる。登山道から明神滝の全容が見えた。滝は真っ直ぐ一直線に落ちるのではなく、曲がりながら数段に落ちているので女性的な優しい感じがする。滝を過ぎると標高千メートル、ここから明神平まで標高差約200メートル。谷を離れて左に大きく周りながら山腹をジグザクの緩やかな登りである。ブナの木が多い、新芽が光線に輝き何ともさわやかな気持ちにさせてくれる。秋の紅葉も見逃せない。台高の中でもっとも美しい散歩道ではなかろうか。銀色の道とは、このような道であると理解したい。


 標高が上がるにつれ、国見山や伊勢辻山が遠くに見えてくる。近くには薊岳が大きく迫って来ると明神平に到着。登山口から1時間50分かかった。明神平は、広々として明るい。今日は天気が良いので周囲の山々もすっきりと見える。テントも一つ張られている。登山者もかなり見受けられる。あしび山荘は、来るたびに閉まっている。これで避難小屋とはーー開放できない理由でもあるのだろうか。東屋で15分ほど休憩し、水無山に向かう。木がないので見通しは良いが急登である。何でここだけ木がないのだろうと思いながら歩くと尾根に到着。

 ここから左側の道が、伊勢辻山を経て高見山までの縦走路である。5分も歩くと水無山の山頂に着く。平坦な地なので山頂という雰囲気なし。山頂の木の枝に山の名札がぶら下がっている。標高1441メートルとの表示あり、一見信用したくなるような名札だが、地図を見ると1414メートルとある。どうやら数字の末尾を取り違え書いたようだ。頂上から北西に国見山と伊勢辻山が見える。この縦走路は自然林で実に美しい。しかも展望が良いので、歩いて楽しい尾根道が続く。水無山から20分で国見山に到着。

 山頂は、かなり広い。ゴツゴツした岩に腰掛け休む。真ん中に山名板が建つ。標高1418.7メートルとある。国見山の方が高いと思っていたが、これは眼の錯覚でほぼ同じ高さだった。北側の一角から下降するとバイケイソウの群落がある。余りにも多いので避けて通れない。間もなくカーブになつた平たい地が馬駆け場である。長さ30メートルほどのミニ草原である。

 少し先に馬駈け辻(木梶山から梅尾を経て木屋谷林道へ下る)で、12時になったので昼食。暑いので木陰に座ると目の前にミツバツツジが満開に咲いていた。これは嬉しい発見だった。ここにリュックを置いて伊勢辻山に向かう。赤ゾレの登山路にも鮮やかな一本大きなミツバツツジが満開に咲き小さな池もあり風情がある。薊岳連邦が延々と明神平のゲレンデまで見える。コブを越えると伊勢辻山に到着。
 
 大木が一つ。暑いのでこの下に若い男性2人が昼食をしていた。山頂らしき雰囲気はないが、眺めは素晴らしい。大嶺の大普賢岳や小普賢岳の鋭角な山容が見えた。今日は、一日快晴で台高の山々と尾根の新緑が素晴らしかった。

【登山口付近】


【明神滝】

【明神平手前のつづら折れ道】

【道端に咲く】

【明神平付近から薊岳】

【明神平】
上左、あしび小屋。

中、三つ塚方面

上右、水無山

【水無山】

【国見山】

 国見山を下ると、バイケイソウの群落に出会う。
 バイケイソウの群落を過ぎるとブナの大木で明るい。

【馬駈け場】

左、馬駈け辻(木梶山との分岐)
右、馬賭け場

【赤ゾレ山付近】
 馬駈け辻から下って上るが、この付近から正面に薊岳(上右)、北に伊勢辻山、西に国見山や南台高の山々(上左と)の展望が良い。登山路は、山腹を通っている。池(下)がありヤゴが棲息し神秘的な感じがした。ミツバツツジが鮮やかに咲いて色を添えていた。

今回は、頂上まで行かなかったが、上からはどんな景観だろうか次回を楽しみにしておこう。

【赤ゾレ山直下の池】

【伊勢辻山山頂】
 正面に薊岳、一番奥に大峰の山が見える絶景。