【山記録】 | |
日時・天候 | 2020年09月22日(火)曇り/雨 |
山名・山域(整理区分) | 前鬼から釈迦ケ岳(大峰) |
交通・駐車地等 | 伊勢ic~勢和jc~尾鷲北ic~熊野大迫ic~R42~R309~R169~前鬼林道終点3時間20分 |
コース・タイム |
小仲坊(05:40)~二つ石(08:00)~太古の辻(9:10-20)~深仙の宿(09:55-05)~釈迦ケ岳(10:45-11:15)~深仙の宿(12:05-40)~太古の辻(13:23)~二つ石(14:20)~小仲坊(15:12-35)~前鬼林道終点(16:43) ●総タイム11時間03分 |
距離/累積高低差 | 距離11.6km/累積高低差+1967m -1911m |
人数/登山レペル | 単独/健脚 |
【国土地理院25000図・軌跡ログ |
【カシミール3D・標高グラフ】 |
【カシミール3D・鳥瞰図】 |
【足跡】 |
<前書き> 大峰・釈迦ケ岳へは、西側の太尾登山口から登るコースと東側の前鬼から登るコースがある。 太尾登山口から登るコースは、標高差が少なく眺めが良いので人気コースである。 2017年8月太尾登山口から初めて登頂した。登山口まで車で来たが、道路も整備されていた。 この日は、天気予報に反し晴れることはなく展望の良い尾根筋に出てもガスに覆われ何も見えなかった。 釈迦ケ岳からその先の孔雀岳まで歩いたが、ガスで視界が悪かった。 感覚的には大峰らしさを感じたが、何か物足り差が残る山行きでした。 今回は、奥駆道の前鬼から登ることにした。 昭文社地図の登山タイムでは、上り(小中坊~釈迦ケ岳まで)4時間程度。下りも3時間弱。:合計で7時間となっている。 休憩を入れると約8~9時間程度のコースである。(但し、車止めから登るとなると+1時間必要) 山レコなどの記録を見ると、階段が853段あり。これは、足腰に負担がかかりそうだ。 更に岩場や笹の海も存在し、急登の連続で緩むところがない健脚コースと書かれている。 人生下り坂の自分(80才)にとっては、リスクのある山行きになりそうだ。 そんなときは、尊敬する登山家三浦雄一郎氏のことを思い励みにしている。 彼は、心臓手術しているにもかかわらず80歳でエベレスト登頂に成功し 今も海外のハードな山行きに挑戦されていると聞く。 彼のアドバイスは、老人になったらマイペース(ゆっくり)で歩くことが長持ちの秘訣と語っている。 前鬼は、かなりの山奥で交通の便が悪すぎる。 前鬼林道は、長い曲がりくねった狭い道。対向も容易でない悪路である。 風が吹けば通行止めになることもあるとのこと。(小中坊管理人の話) 車利用のレポを拝見すると、 前夜、自宅を出発し何処かで仮眠をとり。早朝、前鬼林道終点へ車を留め出発するパターンが多い。 (林道終点に登山届ボックスあり。10台位駐車可能とある。 自分は、暗い夜道や狭いカーブの多い長距離林道を夜間走るのが苦手なので小仲坊へ前泊することにした。 <小中宿坊> 行者の宿坊ではあるが、一般の人も泊まれる。 畳が敷かれた大広間が二つ。広い縁側を挟んで障子に仕切られている。お寺の同じ建て方である。 驚いたのは、水洗トイレ(チップ制[)である。都会にあるものと同じようなで設備でした。 ふとん・毛布・枕は自分で敷き、ゴハンが出来たら自分で取りに行くセルフサービスである。 ごはん味噌汁シャケ豆腐など質素であるがおいしいかった。特にごはんと味噌汁とたくわんが良い。 今日の泊は、大阪から来た家族(4人)と弥山から縦走してきた老人と自分で6人である。 大阪の幼児二人のあどけない動きに五鬼助さん夫婦も孫可愛がりのようだ。 兎に角、楽しい雰囲気でした。 8時過ぎ、消灯。9時には真っ暗闇となる。 ヘツドランプを付けトイレへ。蛍光灯が明かりすぎるほど明るい。 空を見ると星は出ていたが、翌日はこれに騙された。辺りには動物らしき鳴き声も聞こえた。 ●宿料金ーー一泊二食8000円。弁当500円 無人宿泊所ーーー通年4000円布団あり。 ●電話――土・日・祝のみ営業。07468-5-2210(小仲坊現地) 平日 072-834-1074(五鬼助義) ●携帯電話ー繋がりません。 公衆電話あり。(10円玉用意のこと) <足跡> 3日前の天気予報では、降水確率20%曇り晴れ。 当日の天気は、釈迦ケ岳(10時40分着)では曇りで視界なし。11時半頃から雨となる。 低気圧が予定より早まり急速に悪化したようです。 ○小仲坊~ふたつ岩(l両童子岩) 4時30分起床。5時10分朝食。 ベツドを付けなくても歩けるようになって5時45分出発する。 トイレの前を通り、前鬼山観音お堂の裏にある石段の参道から入る。 かつての宿坊跡を過ぎると巨木が生い茂る原生の森の中を通るルートとなります。 白谷沿いに853階段を上がっていく。身長160cm前後の人には適当な高さであった。 二つ岩手前で853段は終了する。 往きはよいよいで歩けたがーー復は、大雨で階段が濡れていた。 勾配のある木製の階段は、雨が降ると滑り台のようなもの。 二度も滑ってしまった。滑ると大怪我をする恐れもあるので要注意。 突然、アクシデント発生。 復路、深仙の宿で弁当を食べたが腹の具合が悪くなり下痢が止まらない。 水を飲むと直ぐ下るので、小仲坊まで水を飲まずに歩いたので苦しい道程でした。 深仙の宿から先は、ノロノロ歩きでペースダウンし時間がかかった。 小仲坊で30分ほど休憩したら腹具合は収まり普通に歩けた。 ○太古の辻~釈迦ケ岳 尾根筋の道となる。ここから釈迦ケ岳へは、行者の道となる。 見通しの良い斜面の小岩場に来て上か下か迷う。〇印やテープもない。 一見、下の道が正解に見えるがこれは間違い。 他のところでは、ロープは幾つか出てくるがここにはない。後ろから追いかけて来た人が、下は行者道と云っていた? 一旦下に降りると戻るのもかなりの体力を使う。初めて来る人の無知さを味あう。 覆い茂った低い笹の群生でズボンの下はベタベタです。復路は、雨が激しくなり靴の中まで濡れてしまった。 深仙の宿は、雰囲気の良いとこでろです。小屋の中で昼食をとらせていただきました。 10時50分、釈迦ケ岳へ到着した。往路は5時間かかった。 山頂には、二組グループ(4人)が休憩していた。 曇っていて遠くは見えない。今にも雨が降り出しそうな雲行きです。 お釈迦さまに御礼をし早々に退散した。 太古の辻で追い抜かれた単独の若い山男、 低気圧が、急速に接近しているので午後からは雨と教えてくれた。 彼は、大日岳へ登り弥山へ向かうと言っていた。 大日岳へ寄り道したので少し離れたが深仙の宿手前で再び追い抜かれた。 釈迦ケ岳へ来たら彼はもういなかった。 ○感想 今回も、天予報が外れ曇りと雨でした。とても残念。 突然の下痢などで苦しみましたが何とか無事下山できました。 小中宿坊で出会った人やご五鬼助さんの話も印象に残りました。 再度、ここに泊り大峰の釈迦ケ岳を目指したいとの思いを強くしました。 |
【9月22日12時の天気図】 |
左、 9月22日12時の天気図。 2日前の奈良県南部の週間天気予報は、曇り晴れ。 当日のお天気は、紀伊半島沖にミニ台風並みの前線が発達し、午後から大雨となった。 当日のお天気 21日、快晴。 22日、12時過ぎから本格的な雨となる。 |
【駐車地】 |
前鬼林道車止めゲート前に駐車。少し手前の広場にも留められる。10台位は駐車可能。 登山届ボックスが設置されています。 山レコの登山計画書届(ネットから取得) を投稿する。 車止めゲートから前鬼「小中坊」までの距離約2km、徒歩30分。 |
【前鬼・小中坊前泊】 |
上、 本日、宿泊した家族連れ幼児と戯れる管理人の五鬼助義之さん 左、 小中坊の宿坊(右)。 左は、無人宿泊所。 下、 建物は、水洗トイレ。 背景の山は、 小峠山(1099)方面。 |
【公衆電話ボックス】 |
上左、 モダンナなボックスをした公衆電話。 携帯が繋がらないので緊急連絡には重要です。 上右、 ボックス内に張られていた行方不明者の情報依頼。 令和2年7月24日遭難とある。まだ、二か月前のことに胸が痛む。 左 前鬼山お堂。 |
【前鬼山お堂の裏から入る】 |
上、 前鬼山御堂の裏。 左、 電話ボックス付近から見た奥駆道入口。 |
【853階段】 |
上、 853階段の始まり。 左、 トチの木、巨木の森。いい感じてす。 下、 巨木のアート まだ生きているようです。 |
【二つ岩】 |
33番目の靡(なびき)。二つ岩(両童岩)です。 仙人が舞う地とされる。 この岩の舞台の間からは、釈迦ケ岳とその山腹に広がる五百五百羅漢の岩塔群が望めます。 下、 大峰縦走線歩道の標識が建つ。 |
【太古の辻】 |
左、 太古の辻。 奥駆道と前鬼との分岐。 背景は、大日岳。 下、 この先、 天狗山方面。 |
【大日岳分岐】 |
左、 大日岳。岩場鎖場あり・ここは、パス。 下、 大日岳との分岐。 |
【聖天森】 |
聖天森。 大峰縦走路。 雰囲気が素晴らしい。 |
【深仙小屋】 |
上、 深仙の宿。 左、 頂灌堂。 下、 上から見た景観。 |
【深い笹の道】 |
笹群生の道。 ズボン・靴はびしょびしょに濡れた。 |
【分岐】 |
分岐、 右 太尾登山口 左、 前鬼登山口 下、 釈迦ケ岳へ |
【釈迦ケ岳】 |
上、 釈迦け岳山頂。 左、 観音さんと一等三角点。 |