ある女の詩 唄美空ひばり    
1
 雨の夜来て ひとり来て
わたしを相手に 呑んだ人
わたしの肩を そっと抱き
苦労したネと 言った人
あああなた 遠い遠い日の
わたしの あなたでした
 2
生きる哀しさ 悦びを
わたしに教えて くれた人
グラスを置いて 手をとって
痩せた手だネと 泣いた人
ああ あなた 遠い遠い日の
わたしの あなたでした
 3
俺の命は 君にやる
わたしに嘘を ついた人
死ぬほど好きと 言いながら
いつか遠くへ 消えた人
ああ あなた 遠い遠い日の
わたしの あなたでし

 昭和の天才歌手美空ひばり、余り好きでなかったが彼女が亡くなってからその偉大(歌唱力)さに聞き惚れいます。 
 この唄は、彼女の高音と低音の伸びが素晴らしく艶っぽいです。
 彼女より上手い演歌歌手はどこにもいません。shunon


 みだれ髪 唄美空ひばり   作詞:星野哲郎   曲:船村徹
 詞も曲も素晴らしい。塩屋岬の情景が浮かぶ名曲だ。
 これが最後になった。
 
みだれ髪
 心の底から「ひとりぽっちにしないでおくれ」とーーー死相感が顔に出ている。  
 歌い終えたら歩けないほど弱っていたとのこと。
 
1.
髪のみだれに 手をやれば
赤い蹴出しが 風に舞う
憎や 恋しや 塩屋の岬
投げて届かぬ 想いの糸が
胸にからんで 涙をしぼる
 2.
すてたお方の しあわせを
祈る女の 性かなし
辛らや 重たや わが恋ながら
沖の瀬をゆく 底曳き網の
舟にのせたい この片情け
 3.
春は二重に 巻いた帯
三重に巻いても 余る秋
暗や 涯てなや 塩屋の岬
見えぬ心を 照らしておくれ
ひとりぼっちに しないでおくれ

 作曲者船村徹がみだれ髪を唄う