歌詞は大正10年(1921)3月、民謡『枯れすすき』として発表された。
 中山晋平が曲をつけ、『船頭小唄』としてレコード化された。 
 敗残の思いを切々と歌い上げた歌詞は、不遇の時代を経験した雨情の心情を反映したものといわれている
 哀調ある森繁久弥節にピツタリ。

  船頭小唄  歌手森繁 久弥  作詞:野口雨情、作曲:中山晋平
 1 おれは河原の 枯れすすき
  同じお前も 枯れすすき
  どうせ二人は この世では
  花の咲かない 枯れすすき
 3 枯れた真菰(まこも)に 照らしてる
潮来出島(いたこでじま)の お月さん
  わたしゃこれから 利根川の
  船の船頭で 暮らすのよ
2 死ぬも生きるも ねえお前
  水の流れに なに変わろ
  おれもお前も 利根川の
  船の船頭で 暮らそうよ 
 4 なぜに冷たい 吹く風が
  枯れたすすきの 二人ゆえ
  熱い涙の 出た時は
  汲んでおくれよ お月さん