誰か故郷を想わざる
 作曲家の古賀政男は、明治37年(1904)11月18日、福岡県三潴郡田口村(現在の大川市)に生まれた。
 大正元年
(1912)8月、政男7歳のとき、母、姉、弟とともに、仁川に住む長兄を頼って朝鮮へ渡り、明治大学予科に入学するまで、その地で過ごした。あるとき、そのころの思い出を西條八十に話したところ、彼がそれを詞にしたそれがこの歌だと伝えられいる。

 私は、教育関係の仕事をしていた職場の歌として宴会など最後の締めに歌いました。この歌を聴くとお世話になった同僚や先輩の顔が浮かんできます
 作詞:西條八十、作曲:古賀政男、唄:霧島 昇
1 
花摘む野辺に日は落ちて
みんなで肩を組みながら
唄をうたった帰りみち
幼馴染のあの友この友
ああ誰か故郷を想わざる
2 
ひとりの姉が嫁ぐ夜に
小川の岸でさみしさに
泣いた涙のなつかしさ
幼馴染のあの山この川
ああ誰か故郷を想わざる
3 
都に雨の降る夜は
涙に胸もしめりがち
遠く呼ぶのは誰の声
幼馴染のあの夢この夢
ああ誰か故郷を想わざる