石狩挽歌  歌:北原ミレイ  作詞:なかにし札、作曲:浜啓介
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海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると赤い筒袖(つっぽ)のやん衆がさわぐ
雪に埋もれた 番屋の隅で
わたしゃ夜通し 飯を炊く
あれからニシンは どこへ行ったやら
破れた網は 問(と)い刺し網か
今じゃ浜辺で オンボロロ
オンボロボロロー
沖を通るは 笠戸丸(かさとまる)
わたしゃ涙で ニシン曇りの 空を見る
 2 
燃えろ篝火 朝里(あさり)の浜に
海は銀色 ニシンの色よ
ソーラン節で 頬そめながら
わたしゃ大漁の 網を曳く
あれからニシンは どこへ行ったやら
オタモイ岬の ニシン御殿も
今じゃさびれて オンボロロ
オンボロボロロー
かわらぬものは 古代文字
わたしゃ涙で 娘ざかりの 夢を見る


 石狩川エレジ 唄:霧島昇 作詞:高橋掬太郎、作曲:江口浩司、
1 
 旅の夜汽車で ふと知り合った
 君は流れの レビューのスター
 窓に頬よせ 涙にぬれながら
 都恋しと 都恋しと
 ああ 泣いていた
 2 
きのう乗合 今日また馬車で
流れ流れる石狩平野
ひとつマフラーに肩すり寄せおうて
恋はせつない 恋はせつない
ああ あかね雲
 3 
ニレの花散る 港の町の
楽屋泊まりが 侘びしゅてならぬ
赤いドレスが どんなに燃えたとて
どうせちりぢり どうせちりぢり
ああ 旅のはて