【軌跡ログ】

【標高グラフ

【山記録】
日時・天候 2023年11月21日(火)
山名 鈴鹿最後の秘境「ゴツチャン平」を行く
山域(整理区分) 鈴鹿
コース・タイム
屛風下駐車場(08:57)~向之倉09:32-40)~急登尾根手前(10:06-10)~向倉越分岐(10:45-50)~標高640m昼食((11:23-12:23)~ゴッチャン平周回~昼食地戻る(12:25)向倉越分岐(13:35-40)~井戸神社(14:35)~(15:12)
距離/累積高低差 沿面距離7.7km・累積標高(+595m・=595m)
団体名・人数/登山レペル ゆっくりナナハチ例会6名上級者向き

【足跡】
「いせ人の山楽誌」管理人は、20年以上鈴鹿のヤブ山を歩いています。今や、鈴鹿の山は殆ど歩かれているので秘境という場所は少ない。今回、「ゴッチャン平」へ行って来ました。ここは、17年前に行った時とほぼ変わりありませんでした。。まさにその場所は、鈴鹿の秘境と呼ぶのにふさわしい場所と感じました。さて「ゴッチャン平」とは一帯何処なんだ。その答えは、芹谷南尾根で標高500~600m級の低山が連なる一角にあります。裾野には、登山口となる桃原・向之倉の廃村が存在する。そこから杉峠の先で合流した尾根筋を東に3kmほどP657~P634~P597へと延びている。特にP597付近は広い大地で二次林の美しい森があり余り知られていません。ここが、「ゴッチャン平」です。鈴鹿の名本「鈴鹿の山と谷」(西尾寿三郎著)iによると、P657付近には、「人工物の痕跡あり。」と書かれています。こんな厳しい所で農作業など生活の場として利用していたものと思われます。私は、2006年6月と2007年10月と2回、鈴鹿の名リーダ岩野明さんに連れて行ってもらいました。2021年11月には後藤リーダの山行きにも参加しています。何れもGPSを持ってましたが迷いやすい難路でした。コースは主に古道を探しながら歩く。だが、道は消えてなくなり地形も複雑で玄人向きの山なので入山する人は限られています。案内人でお世話になった岩野・山田・後藤三人とも亡くなってしましました。特に後藤さんは70才半ばで鈴鹿の山で非業の死で悲しかった。とても残念です。今回、鈴鹿の山で功績を残した彼の愛称名(ゴッチャン)を付けたいとの希望があり検討の結果、P597の紅葉の大地を「ゴッチャン平」と呼ぶことで山仲間の皆さんが合意しました。この場所は、鈴鹿最後の秘境といっても良いところです。

【駐車地~廃村向之倉へ】
上、駐車地付近。屏風岩駐車地先は道路工事中。左、橋を渡り荒れた林道を行く。廃村向之倉まで30分程度かかる。向之倉からは、桃原と杉集落へ向かう二つの古道あり。現在は、二つとも荒れ果て道は消えている。今回は、急坂の向倉越(杉集落への古道)を行くが、向之倉周辺は分かりにくい探索しながら進む。

【向之越への古道かを辿るがどこが入口か判断しずらい。】
上左、廃村向之倉集落建物の一部。
上右、向之倉広場。以前は車が入ったが今はは荒れていて普通車では、通行困難。
左、廃村奥にある祠の建物前から尾根に取りつく。多分、ここが古道の入口だろう。古道の面影
残るが正確かどうかは分からない。兎に角この辺は調査して入らないと迷うことになる。

【古道、向井越への尾根を行く】
上、広い岩と大木の中を古道らしきところを歩く。
左、尾根筋が狭くなってくると道はハッキリしてきます。別名「気持ちの良い尾根」といわれてます。

下、太陽に輝いた素晴らしい紅葉が見られました。

【捕まえるものが少ない急登で要注意】
この急坂は、距離は短いが勾配はきつい。木の枝も根っ子が張り出していないので掴みどころがない。足場は悪くないが傾斜がきつい。足を滑らせれば止まらないのでかなり落ちていく。安全のためロープを持参した方が良い。古道とは思えない危険地帯。

【杉峠との分岐に出ると緩やかになる。この先は、紅葉の道】
上、杉峠分岐に着くとヤレヤレという感じ。一服するのに敵地。
左、この先、緩やかな尾根筋で全山紅葉した美しい森が続く。
下、ここは、錦絵のような美しい景観でした。 残念ながらコンパクトカメラのスナップ写真では、(広範囲・立体感なし)絵にかいた餅

【大岩に苔が張り付く特異な光景】
左、この一帯はカレフェントの大岩が存在する。大岩には見事なコケが生えていた。この大岩は、僅かな場所しか存在しなかった。地形的に何かがあるような感じがした。ここでナメコも発見した。大きなエセビの株も見られた

【ゴツチャン平口で昼食】
ここは、紅葉の大地の入口です。温かい小春日和のような陽気で昼食タイム。伊賀の上田さんが豚汁を造っていただき美味しく頂きました。話題は、鈴鹿の山を何年もガイドをしていただいた「後藤」さんのことです。彼は、数か月前、鈴鹿の下見で亡くなられた。この紅葉の台地にも多くの方がお世話になったことから彼の名前を残したいとのご意見あり。皆さんと相談の結果、この紅葉台地を「ゴッチャン平」という名前に決めプレイトを付けることにしました。

【ゴッチャン平の頭】
ここは、二次林の美しい大地です。今から17年ほど前、私もこの大地(ゴッチャン平)に2度も来ましたが、今もテープも踏み跡もなし。当時とj全く変わっていませんでした。恐らくマニアしか来ていないようです。ここが、鈴鹿最後の秘境と感じました。
下、ゴッチャン平のへりから霊仙山・鍋尻山が見えた。

【ゴツチャン平】
(日本の山名本)鈴鹿の山と谷(西尾寿三郎著書)によると、P657付近には、「人工物の痕跡あり。」と書かれています。こんな厳しい所で農作業など生活の場として利用していたものと思われます。(想像すると)
杉集落辺りから来ていたかも

【変化に富んだゴツチャン平】
ゴツチャン平周回P657から南の丘陵地の窪地に池あり。その昔、ここを生活の糧としていたなら水場として利用していたかも

【復路】

【ゲキ下り】

【何度も転倒しそうな下降でした】
緩くなる。太陽が西日となり一段と紅葉が増す。緊張もほぐれ皆さんルンルン気分です。

【井戸神社のカツラの大木】

【廃村向之倉】

【15時過ぎ、全員駐車地に戻る】